貴婦人きふじん
番茶を焙じるらしい、いゝ香気が、真夜中とも思ふ頃芬としたので、うと/\としたやうだつた沢は、はつきりと目が覚めた。 随分遙々の旅だつたけれども、時計と云ふものを持たないので、何時頃か、其は分らぬ。尤も村里を遠く離れた峠の宿で、鐘の声など聞え …
作品に特徴的な語句
ごわ みち ひややか かわ 光景ようす さみ 多日ひさしく やぶれ かか やあ わらい おおき とこ しま 一寸ちょいと 一時ひとしきり 矢張やっぱ 茶店ちゃや おく 心持ここち から ぬき ほっそ こうべ 紅玉こうぎょく あかる ことづ つめた じゅ なま くぎ そぞ 相応そぐ 旅客りょかく しん 真個まったく とまり 黄金おうごん せな さわやか かしこま あが 上端あがりばな おもい なり けぶり ふっ 退引のっぴ さかさ とお じょう あわれ かんばせ ほのめ とう かげ すずし 破目やれめ 峠越とうげごえ 炉辺ろべり めん わき 充満みちみち 旧道ふるみち 新道しんどう それ 接吻キッス やっ 翌日あす これ ぜん わか 立籠たてこ 此方こっち そう よる 戸外おもて 宛然まるで にぎや 突通つきとお 美人たおやめ 悄然しょんぼり なり 行燈あんどう 某君なにがしぎみ 蘇生よみがえ