“心持”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こころもち33.7%
こゝろもち32.0%
こころも22.1%
ここち5.8%
こゝろも2.9%
ごこち1.2%
メンタルトーン0.6%
こゝち0.6%
こヽろもち0.6%
ムウド0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あなたがたもいずれはこちらの世界せかい引移ひきうつってられるでしょうが、そのときになればわたくしどもの現在げんざい心持こころもちがだんだんおわかりになります。
咽喉のどから流れるままに口の中で低唱ていしやうしたのであるが、れによつて長吉ちやうきちみがたい心の苦痛が幾分いくぶんやはらげられるやうな心持こゝろもちがした。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
山姥やまうばがいい心持こころもちそうに、ぱちぱちいうえだおとあめおとだとおもっていていますと、その馬吉うまきちえだに火をつけました。
山姥の話 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
可笑おかしな事申すやうではあれど色々の男と寝たことある私、つひにない事、はつと思つて手を引き候とたん何とも申さうやうのない心持ここち致し
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さういふしづかなひと物足ものたりない心持こゝろもちを、さびしいともかなしいともいはないで、それかといつて、ゆきのふりかゝつてゐるのをうらむでもなく
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
サルトルは感謝感激、夢心持ごこち、ここで二人の心は寄りそったが、ちょうど夜が白々とあけたから、ツル子は別荘番のオバサンの部屋へ寝床をしいてもらって、ねむる。サルトルも改めて一とねむり。
現代忍術伝 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
すると智識で「死」の恐怖を去る事は出来ん。死を怖れるのも怖れぬのも共に理由のない事だ。換言すれば其人の心持メンタルトーンにある。即ち孔子の如き仁者の「気象」にある。
予が半生の懺悔 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
われの女は青磁色の薄い絹の襟巻の端に出た糸を指でむしりながら云ふ。先刻さつきから心持こヽろもち程頬の赤味がふゑたやうである。
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
種々の境遇の變化の中に現れる主人公の性格を強調した心理描寫の筆をふるふべきであつたと思ふが、浮雲の如く去來する心持ムウドは描けても