“幾分”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくぶん85.5%
いくら6.5%
いくふん3.2%
いくぶ3.2%
いくらか1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幾分いくぶん明るい空をバックにしているんで割合に見えるし——夜道で道に迷ったらかがんで見ろ、というのはこの辺を指した言葉だよ……
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
丁度十五位の娘の時のことを三吉も幾分いくらか知っており、嫂は又、その頃房州の方で一夏一緒に居たことも有って、大凡おおよそ気心は分っていたが
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
すなは普通ふつう潮汐ちようせき一晝夜いつちゆうや二回にかい干滿かんまんをなすだけであつて、したがつて其週期そのしゆうきおよ十二時間じゆうにじかんであるけれども、津浪つなみのためにしようずる干滿かんまん幾分いくふんあるひ幾十分いくじつぷん週期しゆうきもつ繰返くりかへされるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ほとんど闇黒やみ全體ぜんたいつゝまれてつたが、わたくし一念いちねんとゞいて幾分いくぶ神經しんけいするどくなつたためか、それともひとみやうや闇黒あんこくれたためか、わたくしからうじてその燈光ひかり主體ぬしみと途端とたん
女は不審しながらも、魔法使の事はかねて聞いてゐるので幾分いくらか待心まちごゝろで居ると、午過になつて案の定主人が頭が病めるといひ出し、自分は睡つぽくなつて来た。