“馴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
95.4%
なれ2.9%
なら0.7%
じゅん0.2%
なじ0.2%
なつ0.2%
なれし0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは、はじめのうちたれも手つだってくれるものはなし、ずいぶんつらいしごとでした。でも、れるとなんでもなくなりました。
さうしてただ夢の樣に何ものかを探し囘つてもうなれつこになつて珍らしくもない自分たちの瀉くさい海の方へ歸らうとも思はなんだ。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかるにかねてより斥候せきこうの用にてむためならきたる犬の此時このときをりよくきたりければ、かれを真先に立たしめて予は大胆だいたんにも藪にれり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
意識を明確にじゅん練することによって、良心を鋭くすることによって、意識の閾の内に繰り入れることが出来、そしてこの鋭くされた良心の力を借りて屈伏せしめられ得るであろう、と。
イデオロギーの論理学 (新字新仮名) / 戸坂潤(著)
小供のなじむは早いもので、間もなく菓子ひとつを二ツに割ッて喰べる程むつみ合ッたも今は一昔。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
見れば、猿のような顔をした不思議な少年が、妙になつッこい眼をして近づいているのである。野武士の天蔵は、ややしばし穴のあくほど見つめていたが
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三ツ許りこしらへ呉よと頼み置き床房ふしどへ入てやすみける其夜丑滿うしみつの頃に起出おきいでて彼の握り飯を懷中くわいちうなし兼て奪取うばひとりし二品を所持しよぢし最早夜明に程近ほどちか緩々ゆる/\と行べしと下男善助に暇乞し感應院をぞ立出たちいでたりなれしみちとてやみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ねこ、(中略)人家ジンカチヒサキケモノヒトトコロナリ。温柔ヲンジウニシテヤスク、マタネズミトラフレバフ。シカレドモ竊盗セツタウセイアリ。カタチトラ二尺ニシヤクラズ。(下略げりやく
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)