“不馴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふな83.3%
ふなれ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると若い、いかにも事務に不馴ふなれのような巡査は、全く当惑したように固くなって、わざわざ帳面など繰りひろげて見たりしてくれた。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
すくなくとも、不馴ふなれな文字では血肉がこもらなくて、自分の文字のようには見えず、空々そらぞらしくて、観念がそれについて伸びて行かないのであった。
文字と速力と文学 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
それはあらたまつて不馴ふなれ義理ぎりべねばならぬといふ懸念けねんが、わづかながら彼等かれらこゝろ支配しはいしてるからである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
有島氏は別れ際に何とか挨拶しなければならぬやうに思つたが、あいにく娘は英語が解らないので、氏はどうしても不馴ふなれな独逸語を使ふより外に仕方がなかつた。