“ふな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
80.4%
7.8%
5.6%
不馴5.6%
不慣0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの田圃の畔を流れる川の水は綺麗だったなあ、せりが——芹が川の中に青々と沈んでいやがった。ふなを捕ったり、泥鰌どじょうを取ったり……
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
尊氏のいいつけは、彼の耳のそばでささやかれたので、どんな内容かは、おなじふなやぐらにいた、師直もろなお賢俊けんしゅん、ほか幕僚の諸将にもわからなかった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、そんなものは見えない。しかし島の左のはしのところを見てごらん。ふなつきらしい石垣が見えるじゃないか」
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すくなくとも、不馴ふなれな文字では血肉がこもらなくて、自分の文字のようには見えず、空々そらぞらしくて、観念がそれについて伸びて行かないのであった。
文字と速力と文学 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
米食や日本料理はあまりにもその口に不慣ふなれであったに違いないのですが、それでも習俗を知ろうとする心からそう言われたのに違いありません。