“しゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シュウ
語句割合
22.0%
19.4%
10.2%
7.0%
5.9%
4.8%
3.2%
2.7%
2.7%
2.2%
2.2%
2.2%
1.6%
1.6%
1.6%
1.6%
1.6%
1.1%
1.1%
1.1%
0.5%
執拗0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しゅうあるものは主方しゅうかたへ、親あるものは親のほうへ帰参して、これから正しい道を歩いて真人間になってください、あゝどうも実に弱った
なんためわたしだの、そらここにいるこの不幸ふこう人達ひとたちばかりがあだか献祭けんさい山羊やぎごとくに、しゅうためにここにれられていねばならんのか。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
子澄が曰く、しからず、燕はあらかじめ備うること久しければ、にわかに図り難し。よろしく先ずしゅうを取り、燕の手足しゅそくり、しこうして後燕図るべしと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それでいて、その曲線達に加えられた不可思議なる人工的交錯は、しゅうを絶して、不協和音ばかりの、異様に美しい大管絃楽を奏しているのでありました。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「……ち、畜生っ」と起きあがってくるのを、二度目の靴先が、さらに一しゅうを与えると、亭主の影の見失われたどぶから黒い泥飛沫どろしぶきがたかくあがった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その影は解決を得ない不安をにれんで、しゅうねくも離れようとしない。それが殆ど彼の生涯にわたっているのである。
背戸口せどぐちは、充満みちみち山霧やまぎりで、しゅうの雲をく如く、みきなかばを其の霧でおおはれた、三抱みかかえ四抱よかかえとちが、すく/\と並んで居た。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
もしまたあやまってマホメットしゅうモルモンしゅうなぞの木偶もくぐう土像などに近づく時は現当二世げんとうにせ御罰おんばちあらたかにして光輪ごこう火輪かりんとなし一家いっけをも魂魂こんぱくをも焼滅やきほろぼし玉うとかや。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
丁度脇本楽之軒わきもとらくしけん氏から『新撰名品綜覧そうらん』の第一しゅうが届けられたが、そのうちの崋山かざん先生の異魚図いぎょずなども、一目見てすぐつばめうおと分って、独りで得意になった。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「九年前の一しゅうの縁を、ここでまた重ねるとはよくよくな。……したがその高氏、なんでこよい、幕府の牢囚ろうしゅう俊基を、ここへお訪ねなされしか」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
苗字みょうじせき、名はしゅう。——金陵きんりょう建康府けんこうふの産で、あだ名を※命べんめい(いのちしらず)三郎とよばれています」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここに基業をてたが、計らずも、朕の義弟二人は害せられて、そのしゅうたる者はことごとく呉の国に在る。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、コンネクテカットしゅうだ。いや、ああ、ぼくたちはそらへ来たのだ。わたしたちは天へ行くのです。ごらんなさい。あのしるしは天上のしるしです。もうなんにもこわいことありません。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
身は、大納言だいなごん藤原道綱ふじわらみちつなの子と生れて、天台座主慈恵てんだいざすじえ大僧正の弟子でしとなったが、三業さんごうしゅうせず、五戒ごかいも持した事はない。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
天はしんをつかさどり、地はをつかさどる。神は伸をつかさどり、鬼はくつをつかさどる。伸はしゅうをつかさどり、屈は散をつかさどる。この二者は万物を生じ、万物を
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
天下後世にその名をほうにするもしゅうにするも、心事の決断如何いかんり、つとめざるべからざるなり。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
夫人がなんと思おうと構うことは無い。とにかく箱根を去る。そしてこれを機会にして、根岸との交通をってしまう。あのしちのようになっているラシイヌのしゅうを小包で送り返して遣る。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
柏軒の正妻狩谷かりやたかの生んだ子は、幼くて死した長男棠助とうすけ、十八、九歳になって麻疹ましんで亡くなった長女しゅう、狩谷棭斎えきさいの養孫、懐之かいしの養子三右衛門さんえもんに嫁した次女くにの三人だけで
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
床に額を打ちつけるほどうやうやしく一しゅうした後
「久木」は即ち歴木、しゅう樹で赤目柏あかめがしわである。夏、黄緑の花が咲く。一首の意は、夜が更けわたると楸樹ひさぎの立ちしげっている、景色よい芳野川の川原に、千鳥がしきりに鳴いて居る、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
春濤は枕山が仲御徒町なかおかちまち三枚橋の家の近くに居をしゅうし、更に翌年の春頃同じ町内の摩利支天まりしてん横町の角に移った。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
おおいニ以テ可トシコレヲ慫慂しょうようス。すなわチ屋ヲ駒籠亀田鵬斎かめだほうさいガ故居ノ近傍ニしゅうス。前ハ老杉ニ対シ、後ハすなわチ密竹掩映えんえいス。破屋数間、蕭然しょうぜんタル几案きあん、始メテ老子ヲ講ジヌ。後ニ市ヶ谷ニ移居ス。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
執拗しゅうねく問わるることの蒼蝿うるさくて、口に出づるまま、あらぬことをも答えけるに、その人大いに驚きたる様子にて、さては藤井氏の親戚なりし、奇遇というも愚かなるべし
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
しゅうと云う字 その字
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
妓輩の主人生時は貴人とを成すが、一旦命しゅうすれば最卑民中にすらとどまるを許されず、口に藁作りのたづなませ、死んだ時のままの衣服で町中引きずり
早く蘭窓に向って碧荷へきかしゅう
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
この草の中国名はしゅうであるが、ドクダミは今日こんにち日本での通名である。これをジュウヤクというのは蕺薬じゅうやくの意、またシュウサイというのは蕺菜しゅうさいの意である。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
病院びょういんには一しゅうに二ずつかよって、外来患者がいらいかんじゃ診察しんさつしたり、各病室かくびょうしつまわったりしていたが、防腐法ぼうふほうのここではまったおこなわれぬこと、呼血器きゅうけつきのことなどにいて、かれすこぶ異議いぎをもっていたが
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
刻鏤こくるしゅう、写繍師、修文、鐫碑せんぴ等工手、都合八十五人とあるによって判ずれば、鑑真が美術家を連れて来たがったことは明らかであって、法力がこの種の人であったろうことも容易に想像される。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)