“まは”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マハ
語句割合
51.3%
𢌞20.6%
6.3%
3.8%
3.1%
2.5%
2.5%
1.3%
囘轉1.3%
1.3%
1.3%
0.6%
巡囘0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
迂回0.6%
0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鹿しかおほきなをつくつて、ぐるくるぐるくるまはつてゐましたが、よくるとどの鹿しかのまんなかのはうがとられてゐるやうでした。
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
禮心れいごころに、あかりけておともをしませう……まち𢌞まはつて、かどまでおむかひにまゐつてもうござんす……には御覽ごらんなさいませんか。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
みなさん!』とつてあいちやんは、つゞけやうとして氣遣きづかはしげにまはりを見廻みまはし、『さア、これで解散かいさんしやうぢやありませんか!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
その事で何日いつだつたか、まはつて来た郡視学と二時間許り議論をしたのよ。その時の面白かつたこと? 結局視学の方が敗けて胡麻化ごまくわして了つたの。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
をとこは、をんなたましひ時鳥ほとゝぎすつたゆめて、しろ毛布けつとつゝんでらうと血眼ちまなこ追駆おつかまはさう……寐惚面ねぼけづらるやうだ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いま宗助そうすけならまはしかねない事々物々じゞぶつ/\が、こと/″\壯快さうくわいの二かれひたひけべく、其時そのとき反射はんしやしてたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
兄公殿あにきどのがあゝして、此先何年、太宰府に居るやら知れぬし、氏の祭りは、枚岡・春日と二処に二度づゝ、其外まはり年には、時々鹿島・香取の吾妻路のはてにある本社の祭りまで
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
幼年の手にまは萬華鏡ひやくめがねのなかに光り
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
途端、目標あてを外れた銀貨はチチンと小石に衝突あたつて、跳返はねかへつて、囘轉まはつてベタリ。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
それは興行こうげうのためにと香港ホンコンおもむかんとて、このふね乘組のりくんでつた伊太利イタリー曲馬師きよくばしとらおりやぶつてしたことで、船中せんちうかなへくがごとく、いか水夫すゐふさけ支那人シナじんまは婦人ふじんもあるといふさはぎで
言れて戻るそのつらさかくては終に親子共餓死がしより外に目的めあてなし如何成ばこそ斯迄にあはれの身とは成けるぞやおもまはせばまはす程妻のお久にわかれしが此身の不運ふうん不幸ふかうぞと思案に暮て居たりしが所詮斯樣の姿にて故郷こきやうはぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
聴衆ききてかい。」外交官は胡散うさんさうにおとがひまはりを撫で廻した。「聴衆ききてはたつた一人だつたよ。」
無理強ひの盃四つ五つ、それが悉皆すつかり體中にまはつて了つて、聞苦しい土辯の川狩の話も興を覺えた。眞紅まつかな顏をした吉野は、主人のカッポレをしほ密乎こつそりと離室に逃げ歸つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
姦吏法をまはし、猾民令を欺く時代には、韓非の書も済世の用をなす。諸葛亮が蜀の後主に勧めてこれを読ましめた所以である。偏補の俗習盛んに行はるれば、従正つひに廃すべからずと云ふのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
すなは地球ちきう自轉じてんにてへば三百六十五と、四半分しはんぶんまはあひだに六億里おくりみちはしることなり。大陽暦たいやうれきはこの勘定かんぢやうもとにして日輪にちりん周圍まはり地球ちきう一廻ひとまはりするあひだを一年とさだめたるものなり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
オヽおもしろし覺悟かくごとはなん覺悟かくご許嫁いひなづけ約束やくそくいてしゝとのおのぞみかそれは此方このはうよりもねがことなりなんまはりくどい申上まをしあぐることのさふらふ一通ひととほりも二通ふたとほりもることならずのちとはいはずまへにてれてるべしれてらん他人たにんになるは造作ぞうさもなしと嘲笑あざわらむねうちくは何物なにもの
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さては人家ありけるよと打喜び、山そばの道なき処を転ぶが如く走り降り、やゝ黄ばみたる麦畑を迂回まはりつゝ近付き見るに、これなむ一宇の寺院にして、山門は無けれど杉森の蔭に鐘楼あり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
九時半に着くべき汽車が四十分程おくれたのだから、もう十時はまはつてゐる。けれども暑い時分だから町はまだ宵の口の様に賑やかだ。宿屋やどやも眼の前に二三軒ある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)