“巡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
めぐ61.1%
まわ23.6%
まは3.8%
じゅん3.2%
じゆん3.2%
まわり1.3%
1.3%
ズン0.6%
0.6%
めぐり0.6%
ジユン0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よろしく本朝の聖時にのっとらせ、外国の美政をも圧するの大英断をもって、帝自ら玉簾の内より進みいでられ、国々をめぐらせたまい
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「とにかく、これはただごとじゃないよ。わしらだけであけるのはやめて、おまわりさんにきてもらったうえでのことにしようや」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ださうだね。なにしろ、ふねまはるか、富山とみやまのぼらないぢやあ、松島まつしま景色けしきろんずべからずと、ちやんといましめられてるんだよ。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
壮平は気が転倒てんとうしてしまって、一語も発することができないで居る。銅鑼は船内を一じゅんして、また元の船首で鳴っていた。出発はもう直ぐだ。
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
社會の組織、社會の制度、社會の状態、社會の缺陥けつかん==何故人間社會には、法律はふりつ條文でうぶんじゆん査の長劍ちやうけんが必要なのであらうか。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
まわりさん。近頃残酷な人殺しがあったのを御存じですか。何故残酷だといいますとね。殺された女は、天使の様に清らかで、何の罪もなかったのです。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
某これより諸国をぐり、あまねく強き犬とみ合ふて、まづわが牙を鍛へ。かたわら仇敵の挙動ふるまいに心をつけ、機会おりもあらば名乗りかけて、父のあだかえしてん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
内侍所の御神楽に「人長ニンヂヤウの舞」の後、酒一ズンして「才の男の態」がある(江家次第)。此は一種の猿楽で、滑稽な物まねであつた。処が、人形の青農を祭りの中心とする社もちよく/\ある。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
保つ事は覚束おぼつかないが(国にいれば高等官一等から五つ下へ勘定かんじょうすれば直ぐ僕の番へわってくるのだからね。もっとも下から勘定すれば四つで来てしまうんだから日本でもあまり威張れないが)とにかくこれよりもさっぱりした家へ這入はいれる。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
物語の銀六は、大和めぐりする頃病みてまかりぬ。小六はおいたり。しのぶも髪結いたり。小稲はよきほどの女房とはなりぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
京一ジユン、「梯子や打ち盤」触り売つて戻つても、まだ冬の薄日の残つて居る郊外の村に居ながら、「昔は源氏の武士の目をよけて」と隠れ住んだ貴人の、膚濃やかに、力業に堪へなんだ俤を説く
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)