“ぐる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
共謀56.7%
16.4%
9.0%
同腹9.0%
同類3.0%
共犯1.5%
1.5%
1.5%
1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
同類だ、共謀ぐるだ、同罪だよ。おい、芸者を何だと思っている。藪入やぶいりに新橋を見た素丁稚すでっちのように難有ありがたいもんだと思っているのか。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのはものぐるはしいまで、あはたゞしく外套ぐわいたういだ。トタンに、衣絵きぬゑさんのしろ幻影げんえいつゝむでかくさうとしたのである。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
読み返しくに、はづかしきことのみ多き心の跡なれば、あきらかにやはらぎたるあら御光みひかりもとには、ひときはだしぐるしき心地ぞする。晶子
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
善平は笑いながら、や、しかし綱雄が来たらば、二人で同腹ぐるになっておれをやり込めるであろうな。この上なお威張られてはたまらぬ。おれは奥村さんのところへでも逃げて行こうか。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
こいつは同類ぐるなんだから、棺をしょいこんで来たやつに手を貸し、棺へ入ってきた替玉とお米をすりかえ、その中のひとりは中ノ玄関で待っていて、平野屋の隠居がかついできた棺の断りを言う。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
してみれば共犯ぐるに相違ない。それならここはわざと無難に落してやって、跡をけて大きな網を被せるほうが巧者りこうだと考え付いて、三次、静かに男の後姿を凝視みつめていた。
当夜一度に二、三人ずつ女をあなうちに下すと、蛇神の名代たる二、三蛇ちおり、女巫みこが廟のぐるりを歌い踊り廻る間にこれと婚す。
私の身体のぐるりには、それから蠅やあぶなどが、ブンブン唸ったり、踊ったりするようになったのですけれど、しかし貴方の幻を、その上に移したとすれば、当然その肉体までも、占めようとしたって
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それから考えると、容器のぐるりを、胴体が何周りかした事が判るじゃないか。つまり、還流が起った証拠なんだよ。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)