トップ
>
苦
>
ぐる
ふりがな文庫
“
苦
(
ぐる
)” の例文
十月十四
日
(
か
)
の午後の出来事を
先
(
ま
)
づ書くべきに
候
(
さふら
)
はん。その
前夜
(
ぜんや
)
私常よりも一層眠り
苦
(
ぐる
)
しく、ほとほとと一睡の夢も結びかねて明かせしに
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
読み返し
行
(
ゆ
)
くに、
愧
(
はづ
)
かしきことのみ多き心の跡なれば、
昭
(
あき
)
らかに
和
(
やは
)
らぎたる
新
(
あら
)
た
代
(
よ
)
の
御光
(
みひかり
)
の
下
(
もと
)
には、ひときは
出
(
い
)
だし
苦
(
ぐる
)
しき心地ぞする。晶子
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
代助は両手を
額
(
ひたひ
)
に
当
(
あ
)
てゝ、
高
(
たか
)
い
空
(
そら
)
を面白さうに
切
(
き
)
つて
廻
(
まは
)
る
燕
(
つばめ
)
の運動を椽側から眺めてゐたが、やがて、それが
眼
(
め
)
ま
苦
(
ぐる
)
しくなつたので、
室
(
へや
)
の
中
(
なか
)
に
這入
(
はい
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
追駈て走り
詰
(
づめ
)
にて
來給
(
きさたま
)
ひしと
成
(
なれ
)
ば
定
(
さだ
)
めてお草臥の事ならん今より
何
(
いづれ
)
を尋ね給ふ共夜中にては知申まじ見
苦
(
ぐる
)
しさを厭ひ給はずば今宵は此所にて夜を明し明なば早く此村の者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
愛鷹の麓へ落ちた線の交叉するところ、それに正面して、箱根火山の外廓が、
目
(
め
)
ま
苦
(
ぐる
)
しいまでの内部の小刻みを大まかに包んで、八の字状に斉整した端線を投げ掛けたところは、正に
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
▼ もっと見る
おきき
苦
(
ぐる
)
しい
点
(
てん
)
は
成
(
な
)
るべく
発表
(
はっぴょう
)
なさらぬようくれぐれもお
依
(
たの
)
みして
置
(
お
)
きます……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「今の病人の見
苦
(
ぐる
)
しいのを
御
(
ご
)
覧に成りましたか」とドリヷルの細君が問ふと、ムネ・シユリイは「いや
御
(
お
)
蔭で見なかつた。自分はそんな
穢
(
きた
)
ない物は大嫌ひだ。」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
いよいよこれから、こちらの
世界
(
せかい
)
のお
話
(
はなし
)
になりますが、
最初
(
さいしょ
)
はまだ
半分
(
はんぶん
)
足
(
あし
)
を
現世
(
げんせ
)
にかけているようなもので、
矢張
(
やは
)
り
娑婆
(
しゃば
)
臭
(
くさ
)
い、おきき
苦
(
ぐる
)
しい
事実
(
こと
)
ばかり
申上
(
もうしあ
)
げることになりそうでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
吐き自然惣身
戰慄
(
ふるへ
)
出しは見
苦
(
ぐる
)
しかりし
體裁
(
ありさま
)
なり大岡殿には又黒崎又左衞門市田武助の兩人に對はれ其の方どもは理左衞門が下役として九助の所刑方萬事申
談
(
だん
)
じたる趣き
倶々
(
とも/″\
)
不吟味なるぞと言るゝに又左衞門其の儀は私くし事毎度同役武助と申合せ種々
異見
(
いけん
)
も仕まつり役儀と申ながら餘り手
強
(
づよ
)
くばかり致しては
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
日本の七八月と思ふ程変調に暑い日の午後、だらだら
坂
(
ざか
)
に成つて居る赤土の焼けたその村の
路
(
みち
)
は、アカシヤの若葉の並木が続いて居るに
拘
(
かゝは
)
らず歩き
苦
(
ぐる
)
しかつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
“苦”の意味
《名詞》
(ク)苦しいこと、辛いこと
(出典:Wiktionary)
“苦(苦(仏教))”の解説
仏教における苦(く、pi: dukkha、sa: दुःख, duḥkha、蔵: )とは、苦しみや悩み、精神や肉体を悩ませる状態を指す。対義語は楽。
仏教は無常、苦、無我の3つで三相を形成する。四諦の4つすべては苦に関する真理である。仏教は、この苦の滅尽をめざす学問体系である。
(出典:Wikipedia)
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“苦”を含む語句
苦力
苦笑
苦悩
苦悶
苦痛
辛苦
苦情
苦慮
苦患
苦勞
心苦
苦汁
困苦
労苦
苦衷
滅茶苦茶
苦味
苦行
苦役
苦難
...