“苦悶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くもん97.3%
くるしみ0.9%
くるしみもだ0.5%
もが0.5%
もだえ0.5%
わづらひ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
死を宣告された人間の心理的苦悶くもんがどんなものか、科学者の眼をもって冷静に記録してみたい、そういう意味のことを書いていった。
四年間 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
さいのお政は自分の様子の変ったのに驚ろいているようである。自分は心にこれほどの苦悶くるしみのあるのを少しも外に見せないなどいうことの出来る男でない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
持病になって、三日置ぐらいには苦悶くるしみもだえる、最後にはあまり苦痛がはげしいので、くいしばっても悲鳴がれて、畳をかいむしって転げ廻るのを、可煩うるさいと、抱主かかえぬしが手足を縛って、口に手拭てぬぐい捻込ねじこんだ上
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おつぎは一ぱいんでひよつとふりかへつたときうしろたけはやしつよ北風きたかぜ首筋くびすぢしつけてはゆきつかんでぱあつとげつけられながらちからかぎりあらそはうとして苦悶もがいてるのをた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
苦悶もだえそふ歓楽よろこびのせて
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
身の苦悶わづらひうらみ侘び
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)