“もが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
37.1%
藻掻36.0%
9.5%
悶掻6.7%
3.5%
悶躁1.8%
1.4%
悶踠0.7%
0.7%
百掻0.4%
焦慮0.4%
苦悶0.4%
0.4%
0.4%
踠掻0.4%
0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盲目的な閃光が、やたらに、前の空を斬った。ぎりぎりと、歯ぎしりを鳴らして、足と喉の束縛を、ふりこうとしてくのだった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして警句が出れば出る程、忘れる筈の一件が矢鱈無上に込み上げて、いくら振り落そうと藻掻いても始末に悪い事になるのだ。
The Affair of Two Watches (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
見よ、デモクラシーは宿昔の長夢を攪破せんとのみき、アリストクラシーは急潮の進前を妨歇せんとのみぐにあらずや。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
与右衛門はそれを見ると背負っていた豆を投げ捨てるなり、河の中へ飛び込んで悶掻きながら流れて往く累を荷物ぐるみ水の中へ突きこんだ。
累物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
容体がさも、ものありげで、鶴の一声というき騒いで呼立てない、非凡の見識おのずかられて、の面白さが思遣られる。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「重い泥の中につた心、それはいくら抜け出ようと悶躁いても足が動かない。だのに、あの人はたゞ、そこを出て来い、抜け出て来いと叱咜して居る。悲しむで居る。」
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
腕を引っこ抜くで、いて、掻巻をぱっとぐ、と戸棚のは、の処にぼうとって、何事も別条はない。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
威嚇と誘惑の手かられて、絶望と憤怒に男をいらせながら、の道へ駈出すまでに、お島は可也悶踠き争った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
一度でも忘れると、をめぐらさず、田地田畠、陸は水になる、沼になる、になる。幾万、何千の人の生命——それを思うと死ぬるも死切れぬと、呻吟いてく。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私は私で、父を見附けると、ただ、もう、父の方へ、一本槍に進んで行こうと百掻いている。
しかし、荷物の山と人波に遮られ、あがいても、百掻いても人の先へは出られない。
平家の人達は以前は今よりも遥かに焦慮いていた。夜、漕ぎ行く船のほとりに立ち顕れ、それを沈めようとし、また水泳する人をたえず待ち受けていては、それを引きずり込もうとするのである。
耳無芳一の話 (新字新仮名) / 小泉八雲(著)
おつぎは一んでひよつとつた北風首筋しつけてはんでぱあつとげつけられながらはうとして苦悶いてるのをた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
さあ、言わないことか、花弁の中へ迷込んで、め、いても抜出されぬ。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『それに、怖ろしい神の法廷で歯がみをしてき廻るより、この世にいる内に自分の夫の手で折檻して貰う方がまだましだ。』けれど、下種女房め耳も貸しません。
女房ども (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
涙と水洟をばせて、えようとすればするほど、戸板の上に俯伏している身は、よけいに踠掻き苦しむのだった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
間もなく——一人ふたりと女髪兼安を喰らって白い花を赤く染めて断末魔のきに草の根を掴む者、痛手を押さえて退き、花のあいだに胡坐を組む者。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)