“脱”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
47.8%
15.6%
のが15.1%
はず6.7%
はづ4.2%
だっ2.7%
1.3%
ぬけ1.1%
だつ0.9%
0.5%
(他:22)4.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“脱”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸38.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
僕も早く、現在の環境からけ出して、劇団のまずしい一研究生として何もかも忘れて演劇ひとつに打ち込んでみたいと思った。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
如何いかにも器用きよういた草履ぞうり右手みぎてぎながら、こしの三尺帯じゃくおびへはさんで
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
火事装束しょうぞく! おのれッ何やつ? トトト覆面ふくめんを? ウヌ! 覆面をがぬかッ! ツウッ……!
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
考える方に妙に体中の力が吸い取られて、手の方がだるいようになると一緒に、ガクンと骨がれたように、感じたのである。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
やうやく刀を捥放もぎはなせば、宮はたちまち身をかへして、けつころびつ座敷の外にのがれ出づるを、
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
喧騒どよめきが公衆のうちに起こって、ほとんど陪審員にまでおよんだ。その男がもはやのがれられないのは明白であった。
息子さんはたれやらと札の引張合いをして勝ったのが愉快だというので、大声に笑った拍子に、顎が両方一度にはずれた。
カズイスチカ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「ほら、羽根から視線をはずした瞬間、まわっていることが分るでしょう。僕もいま飛び出したばかりですよ。ほら。」
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
屋根が低くて廣く見える街路には、西並の家の影がまばらな鋸の齒の樣に落ちて、處々に馬をはづした荷馬車が片寄せてある。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
栄蔵は本箱のふたをはづした。いつか見た通り、一ぱい本がつまつてゐる。栄蔵は嬉しさに、咽喉のどがつまるやうな気がした。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
各自の職務には分限ぶんげんがあって、その範囲はんいだっするをゆるさぬ、すなわち厳格なる境界を越えてはならぬ。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
飛衛の方では、また、危機をだっし得た安堵あんどと己が伎倆ぎりょうについての満足とが、敵に対するにくしみをすっかり忘れさせた。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
どうにかしてこの古び果てた習慣カストムの圧力からがれて、驚異の念を以てこの宇宙に俯仰介立ふぎょうかいりつしたいのです。
牛肉と馬鈴薯 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
爺は、この黒い、白い雪の斑点はんてんの付いた昆布のように凍えた合羽を後方うしろに取りけると、女の背には、乳飲児がおわされていた。
凍える女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
由「あゝ、血が、タ垂れて居ます、南無阿弥陀仏/\血と聞いたらまた腰がぬけッちまいました」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ところで、前から聽き度いと思つて居ましたが、あの姉娘のお茂世さんが閉切つた部屋からぬけ出したり、死骸が出入口のない庭に投り出してあつたのは、どういふわけなんでせう」
武村兵曹たけむらへいそうわたくしとは、ぼうだつして下方したながめたが、かぜみなみからきたへと
船丁ボーイはしつてて、いそがはしく荷物にもつはこぶやら、接待員せつたいゐんうや/\しくぼうだつして
わびしき暗とかげとのへだてちて
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
窪田は遠漕の話をぼつぼつしながら、「何しろ四日間ずっと天気がよかったんだからなあ。春の方がずっと日に焼けるよ。一つには油断して日に顔をさらすせいもあるし、徐々と焦げて来るんですぐちないせいもある」などと言った。
競漕 (新字新仮名) / 久米正雄(著)
腕を隠せし花一輪削り二輪削り、自己おのが意匠のかざりを捨て人の天真の美をあらわさんと勤めたる甲斐かいありて、なまじ着せたる花衣ぬがするだけ面白し。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
衣物きものれたやうだな、ぬがせたらよかつぺ、それにひどよごれつちやつたな」亭主ていしゆはいつてまくつた蒲團ふとんあてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「それに自分の着物を畳みもせずに、ぬぎっぱなしで寝て了うなんて、それだから御父さんも、この身上しんしょうは譲られないと言うんじゃないか」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
赤顔あかがしらを除き、半臂はっぴぬぎ捨て、侍女の薙刀なぎなたを奪ひ、大口おおくち穿きしまま小脇にかいこみたる形は、四天王但馬の妻と見えたり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
いまおちなくすべての者を擧げがたし、これ詩題の長きに驅られ、事あまりて言足らざること屡〻なればなり 一四五—一四七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
たとひきづななきことばをもちゐ、またしば/\かたるとも、此時わが見し血と傷とを誰かはおちなく陳べうべき 一—三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
がしてはならぬ脱がしてはならぬと思ってるからだ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
明るみから暗いところへ、曲りなりにも緒についた官の意企に従って、そう——かすかながらも植えつけられた文明の場所から、彼らは進んで、求めて、榛莽しんぼうの密林の土地にげこもうとしている。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
寛濶おうよう気質きだてゆえに仕事も取りはぐりがちで、好いことはいつもひとられ年中嬉しからぬ生活くらしかたに日を送り月を迎うる味気なさ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
寛濶おうやう気質きだて故に仕事も取りはぐり勝で、好い事は毎〻いつもひとに奪られ年中嬉しからぬ生活くらしかたに日を送り月を迎ふる味気無さ、膝頭の抜けたを辛くも埋め綴つた股引ばかり我が夫に穿かせ置くこと
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
差付けらるるを推除おしのくるはずみに、コップはもろくも蒲田の手をすべれば、莨盆たばこぼん火入ひいれあたりて発矢はつしと割れたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
医者様の薬礼やくれいから宿賃や何かまで、の男が亡くなってしまった日にゃア、誠に困る、身ぐるみぬいだって、碌な荷物もえようだから、宿賃の出所でどこがあるめえと思って、誠に心配しんぷえだ、とんだ厄介者に泊られて
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
黄金丸は鷲郎とおもてを見合せ、「ぬかり給ふな」「脱りはせじ」ト、互に励ましつ励まされつ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
昔時むかしを繰返して新しく言葉をついやしたって何になろうか、ハハハハ、笑ってしまうに越したことは無い。云わば恋の創痕きずあとかさぶたが時節到来してはがれたのだ。ハハハハ、大分いい工合ぐあいに酒もまわった。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
老脱利名累 老いて利名の累をまぬかれ、
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
そこに直感され願望された真理が絶対のものであるにしても、人の心が十全のものではなく時代の特性と個人の性格とによって特殊である限りは、この結晶は特殊であることをまぬかれない。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ンの少時しばらくではあつたけれども、周三の頭は全ての壓迫からまぬがれて、暗澹あんたんたる空に薄ツすりと日光につくわうが射したやうになつてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
間もなくそこから母指がポロリとげるに相違ない。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
乳房のげた女であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此純化したお祭りを持つた迄には、語りオトされた長い多くのオヤたちの生活の連続が考へられねばならぬ。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
而も、河童に関係浅からぬ相撲に、骨をハヅして負ける者の多い処から、愈河童と草人形との聯想が深まつて来た、と思はれる。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)