“脱落”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬかり36.4%
ぬけお27.3%
はげ18.2%
はが9.1%
はげお9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一体何じゃぞ、手下どもにも言って聞かせるが、野郎と女と両方夢中になっとる時は常識を欠いて社会の事を顧みぬじゃから、脱落ぬかりがあってな、知らず知らず罪を犯しおるじゃ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あるひは若き娘の戸口にすわりて両手をうしろに身を支へ片足を物の上に載せ下駄げた脱落ぬけおちたる片足をぶら下げたる
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
本郷の追分で降りて、ブリキの塀をくねくね曲ると、緑のペンキの脱落はげた、おそろしく頭でっかちな三階建の下宿屋の軒に、蛍程な社名が出ていた。
放浪記(初出) (新字新仮名) / 林芙美子(著)
すると、漆は皆脱落はがれてしまい、にかわではいだ合せ目もばらばらになってしまいましたから、それを丁寧に元通りに合わせ直し、木地のままの御姿にしてしまいました。
香煙と法衣とより離れて、わが殿中の一隅金薄きんぱく脱落はげおちたこの一室に来れば、ずつと気やすく神と語ることが出来る。こゝへ来ては、腕を支へられずに、わが老来おいらくを思ふのである。
法王の祈祷 (新字旧仮名) / マルセル・シュウォッブ(著)