“老来”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいらく50.0%
ろうらい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
香煙と法衣とより離れて、わが殿中の一隅金薄きんぱく脱落はげおちたこの一室に来れば、ずつと気やすく神と語ることが出来る。こゝへ来ては、腕を支へられずに、わが老来おいらくを思ふのである。
法王の祈祷 (新字旧仮名) / マルセル・シュウォッブ(著)
老来おいらくの、炬燵に眠りたまへる母上よ。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
彼は老来ろうらい耳が遠くなっていたので二人のあいだではあまり話は換わされなかったが、彼はときどき讃美歌を小声で口ずさんだ。それはわたしの黙想と善く調和した。
老来ろうらい量を節してはいても、もと/\下地したじは好きな方で、過せばいくらでも過せる国経は、今宵は自分が主人役として容易ならぬ人を迎え、粗相そゝうがあってはならぬと思うところから
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)