“老人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としより64.9%
ろうじん21.3%
らうじん7.8%
おいびと1.9%
おきな0.7%
オウルド・ワン0.4%
じいさん0.4%
ぢいさん0.4%
オウルド・マン0.4%
とりより0.4%
わし0.4%
わたくし0.4%
をぢいさん0.4%
タンメー0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空家あきやへ残して来た、黒と灰色とのまだらの毛並が、老人としよりのゴマシオ頭のように小汚こぎたならしくなってしまっていた、老猫おいねこのことがうかんだ。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そのはなは、のめずりたおれた老人ろうじん死体したいを、わらつておろしているというかたちで、いささかひとをぞつとさせるような妖気ようきただよわしている。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
大伴家持が長歌の一節に、「老人おいびと女童児をみなわらはも、が願ふ、心たらひに、撫で給ひ、治め給へば」
君臣相念 (新字旧仮名) / 亀井勝一郎(著)
初め天皇、わざはひに逢ひて、逃げましし時に、その御かれひりし猪甘ゐかひ老人おきなぎたまひき。ここに求ぎ得て、喚び上げて、飛鳥河の河原に斬りて、みなそのやからどもの膝の筋を斷ちたまひき。
しかしハーキュリーズは、その不思議な姿を見るとすぐに、これこそ彼に道を教えてくれる筈の「老人オウルド・ワン」にちがいないと思いました。
加藤の家へも梅干飴うめぼしあめを持って帰ってやると、老人じいさん老婆ばあさん大悦おおよろこびで、そこの家でも神棚かみだなに総燈明をあげて、大きな長火鉢を置いた座敷が綺麗きれいに取りかたづけられて
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
主人しゆじん内儀かみさんは一おう被害者ひがいしやはなしをつけてた。被害者ひがいしや家族かぞく律義者りちぎものみなげきつてる。七十ばかりに被害者ひがいしや老人ぢいさんこと頑固ぐわんこ主張しゆちやうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こう明るいところへ出てみると、リンピイ・リンプは若いくせに老人オウルド・マンだった。全く、ちょっと年齢のはっきりしないリンピイだった。
「何かい、……この老人とりよりを、お町、お前知っとるかい。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
や、これはそも、老人わしたまの抜出した形かと思うたです、——誰も居ませぬ、中有ちゅううの橋でな。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「どう致しましてこの老人わたくしは、ご尊父様の時代からずっとずっとお邸内に住居しているものでございますよ」
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その次は、老人をぢいさんでした。あごに山羊の髭のやうに白い長い髭がのびてゐました。
影絵師 (旧字旧仮名) / 桜間中庸(著)
赤嶺家の老人タンメーは朝のたんびに
鮪に鰯 (新字新仮名) / 山之口貘(著)