“小汚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぎた71.4%
こぎたな28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空家あきやへ残して来た、黒と灰色とのまだらの毛並が、老人としよりのゴマシオ頭のように小汚こぎたならしくなってしまっていた、老猫おいねこのことがうかんだ。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
尤もさう言ふお朝といふ女は、ふとじしで赤ら顏で、充分色つぽくはあるだらうが、何んとなく小汚こぎたない感じのする中年増です。
「あの爺さんしようがないんですよ。それに小汚こぎたなくてしようがありませんや。」肴屋のわかしゅは後で台所口へ来て、そのことを話した。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
小汚こぎたない六畳の部屋で、せいせい云つて寝てゐる険相けんさうな顔付を考へると、何にもかも嫌になつてしまふ。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)