“小父”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おじ80.4%
をぢ13.1%
おぢ3.7%
おい0.9%
おっ0.9%
をじ0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田舎で春から開業している菊太郎の評判などを、小父おじが長い胡麻塩ごましお顎鬚あごひげ仕扱しごきながら従姉いとこに話して聞かせた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
やっぱり小父おじさんが先刻さっき話したようにした方がい。明日あしたまた小父さんにったら、小父さんその時に少しおくれ。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その側から、慰め兼ねておろおろしているのは、「小父おじさん」と言われる、故人と昵懇じっこんの浪人者、跡部満十郎という四十男です。
——そのあとから山男やまをとこのやうな小父をぢさんが、やなぎむしらんかあ、やなぎむしらんかあ。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小父をぢさんたちは、おとなしいし、第一だいいち品行ひんかう方正はうせいだから……つたごと無事ぶじであつた。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小父をぢさま、あたしあなたの御親切に對して千遍せんべんもお禮を申します。」そして立上つて、「お母さまはこんな風になすつたでしよ、ねえ、違つて小父さま?」
御覧ごらんよ、まだあの小父おぢさんがるよと小守娘こもりむすめの指を差しそろによればその時の小生せうせい小父おぢさんにそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
小父おぢさんの帰りはとつかはと馬車に乗りてはねばならぬ我宿わがやどの三ぜん冷飯ひやめしに急ぎ申候まうしそろ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
「なにしろ小父おぢさんは、としに似あわず、様子がいいから……画にも描かれようってものさ、おれたちとはわけがちがうワ」
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
小父おい様! 今日はなんだな」と新蔵に聞いた。
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
道頓堀あたりでよく海老団治とへべれけた馴染の酒屋の小父おっさんはいいお酒の講釈をして聞かせて、高貴のお方の召し上がるお酒には金粉酒というものがある、お酒の中に黄金きんの粉がいっぱい浮いていて、それはそれは綺麗なものだと言ったけれど——。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
千日前に釣堀おまっしゃろ、金魚釣りの釣堀。あこの釣糸ほん弱いやッちゃ。俺、先途、太い太い義太夫の三味線糸持ていってな、うまいことあの糸と取り換えてしもうて釣ったったんや。ほたら釣れるわ釣れるわ、金魚やら支那金魚やら緋鯉やら鯰やら、その釣れたの持って帰って近所の縁日へ出よる隣の金魚屋の小父おっさんに売ったったわ。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
小父をじさんのうちのある木曾福島町きそふくしままち御嶽山おんたけさんちかいところですが、あれから木曽川きそがはについて十ばかりも川下かはしも神坂村みさかむらといふむらがあります。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)