“をぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヲヂ
語句割合
小父24.6%
叔父23.1%
伯父21.5%
13.8%
昌作3.1%
老翁3.1%
1.5%
尊父1.5%
1.5%
1.5%
從父1.5%
義伯1.5%
老夫1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小父をぢさま、あたしあなたの御親切に對して千遍せんべんもお禮を申します。」そして立上つて、「お母さまはこんな風になすつたでしよ、ねえ、違つて小父さま?」
これがむかし本陣ほんぢんだと叔父をぢつただゞつぴろ中土間なかどまおくけた小座敷こざしきで、おひらについた長芋ながいも厚切あつぎりも、大鮪おほまぐろ刺身さしみあたらしさもおぼえてる。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
食終くひをはりし後九助は金二兩土産みやげに出し九郎右衞門が遺言ゆゐごん并びに伯父をぢ樣の分米ぶんまい田地でんぢ十二石手を付ずに今以て村あづけに成て居ますと話すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
をぢが張る四つ手の網に、月さしていろくづ二つ。その魚のくちびるあかき、この魚の脊の鰭青き、うつつともへばつめたく、幻と見ればらひつ。
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
昌作をぢさんとこへ。』と振返つた静子は、立ち乍ら母の顔を見る。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かなしよ鹽土しほつち老翁をぢ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
かくても始末は善しと謂ふかと、をぢ打蹙うちひそむべきをひてへたるやうのゑみもらせば、満枝はその言了いひをはせしを喜べるやうに笑ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「何も今更あやまることは無いよ。一体今度の事はをぢさんをばさんの意から出たのか、又はお前さんも得心であるのか、それを聞けばいのだから」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
尊父をぢさん、尊母をばさんの心にもなつて見たら、今の私にはそはされないのは、決して無理の無いところで、子を念ふ親のじようは、何処どこの親でも差違かはりは無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
盆過ぼんすぎには是非一度帰ります。然しね、お話をした通り尊父をぢさんや尊母をばさんの気が変つて了つておいでなのだから、鈴さんばかりそんなに思つてゐておくれでも、これがどうして、円く納るものぢやない。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
豊雄是を見て、只一八三あきれにあきれゐたる。武士らかけめぐりて、一八四ちかきとなりを召しあつむ。一八五をぢ一八六よねかつ男ら、恐れまどひて一八七うずすまる。
絶えて人の住むことなきを、此の男のきのふここに入りて、ややして帰りしをあやしとて、此の一九一漆師ぬしをぢがまうされしといふに、一九二さもあれ、よく見きはめて殿に申さんとて
赤十字病院前を南に行つて西側に、雑貨商大久保増太郎と云ふをぢが住んでゐる。大久保氏は羽沢根生はねざはねおひの人で、石経山房の址がいかなる変遷を閲したかを知つてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
還りては一三我が從父をぢ一四にまし、また天の下治らしめしし天皇にますを、今ひとへに父の仇といふ志を取りて、天の下治らしめしし天皇の御陵を悉に壞りなば、後の人かならずそしりまつらむ。
れに、長二、私の許嫁いひなづけで亡くなつた、お前の義伯をぢさんも来るの、其れにうしてお前もたまには来て呉れる、斯様こんな嬉しいことがありますか
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
もあるべし、たゞたぬきこゑは、老夫をぢみゝ蚯蚓みゝずたりや。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)