“蚯蚓”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
みみず74.7%
みゝず18.8%
みみづ1.8%
きゅういん1.2%
めめず1.2%
きういん0.6%
み〻ず0.6%
みヽず0.6%
めゝず0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土を穿ち、土を移し、土をらし、土を積む。彼等は工兵のありである。同じ土に仕事する者でも、農は蚯蚓みみずである。蚯蚓は蟻を恐れる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
お嬢さんは、お手車か、それとも馬車かと考えますのが一式の心ゆかしで、こっちあ蚯蚓みみずみたように、芥溜はきだめをのたくッていましたんで。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その一つは長崎けん壱岐島いきのしまのある村に行われていたもの、自分はかりにこれをカセ蚯蚓みみずと呼ぶことにしている。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
蚯蚓みゝずが風邪の妙薬だといひ出してから、彼方此方あちらこちらの垣根や塀外へいそと穿ほじくり荒すのを職業しやうばいにする人達が出来て来た。
「知りませんよ、でも、野郎は、鎌の使ひ方がからつ下手ですね、三尺柄の草刈鎌を持つてゐて、蚯蚓みゝずばれほどの引つ掻きは、なさけ無いぢやありませんか」
頭の上でヒラ/\させ乍ら持つて來たのは、何んと、蚯蚓みゝずをのたくらせたやうな、舌つたるい戀文が一通と、娘の持物らしい、小さい可愛らしい物が二つ三つ。
蚯蚓みみづは唄を うたつてゐた
沙上の夢 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
あはれ蚯蚓みみづとあざけれど
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
若しわれと己れ自身を偽つたなら、白い鵞鳥は蟾蜍ひきがへるとなり、黄金の匙は怪しいニツケルのナイフとなり、酒は酢となり、きりぎりすは蚯蚓みみづとなり、恋人の美くしいひとみは忽ち賤しい波羅門の腕環にはめられて一生を浅ましい脂汗あぶらあせと怪しい畜類の匂に汚されて了うであらう。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「あてか、さよか、よろしい。」と、自称美術家のパトロン、M老人、つるりとつばきに筆のさき、薄墨で蚯蚓きゅういん流。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「なに妙な事があるものか。名目読みょうもくよみと云って昔からある事さ。蚯蚓きゅういん和名わみょうでみみずと云う。あれは目見ずの名目よみで。蝦蟆がまの事をかいると云うのと同じ事さ」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「結構な御時世さ。御用聞が昼近く起出して、あり蚯蚓めめずと話をしているんだもの」
蚯蚓めめずほどの守宮の子が梁のおもて一杯に目白おしになって動きまわるンで、ちょうど梁ぜんたいが揺れているよう。……なにをしているんだと思ってよく見てみますと、そこに釘づけになってるのはたぶんそいつの親なんでしょう、そのおびただしい子守宮が、てんでにありまきの子や蛆をせっせと運んでくる。
顎十郎捕物帳:24 蠑螈 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
川に魚なく、堤の竹藪枯れて、春鶯また巣くはず、夏の夕、蚯蚓きういんの歌ふ声絶えて、小児の蛇を知らざる者あり。
鉱毒飛沫 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
いわしあたま信心しん/″\するお怜悧りこうれんよ、くものぼるをねが蚯蚓み〻ずともがら
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
で、蚯蚓みヽずが土を出て炎天の砂の上をのさばる様に、かんかんと日の照るなかあるいてづぶ濡れに冷え切つた身体からだなり心なりをかせ度く成つたので
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「結構な御時世さ。御用聞が晝近く起出して、蟻や蚯蚓めゝずと話をして居るんだもの」