“怜悧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
れいり55.7%
りこう36.3%
りかう2.4%
かしこ1.4%
さか1.4%
かしこく0.9%
さかし0.5%
さと0.5%
さかしき0.5%
はしっこ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
れいの俗諺(ぞくげん)の「さわらぬ神にたたりなし」とかいう怜悧(れいり)狡猾(こうかつ)の処生訓を遵奉しているのと、同じ形だ、という事になるのでしょうか。
人間失格 (新字新仮名) / 太宰治(著)
怜悧(りこう)な小犬は二人の出て行く物音に樣子を覺(さと)つて、逐ひ籠められないうちに自分から椽の下にもぐり込まふとしてゐるのであつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
「小母さんは怜悧(りかう)な人だから、自家(うち)へ来れば他人から呼び捨てにされないと、ちやんと知つてゐたんですよ」
鳥羽家の子供 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
此語の後に潜んだ意味などを、察する程に怜悧(かしこ)いお定ではないので、何だか賞められた様な気がして、密(そつ)と口元に笑を含んだ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
むりに押し分けたような雲間から澄みて怜悧(さか)し気(げ)にみえる人の眼のごとくに朗らかに晴れた蒼空(あおぞら)がのぞかれた。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
遣(つか)はされし處悴(せがれ)忠助は稍々(やう/\)今年(こんねん)十一歳なる故(ゆゑ)伯父(をぢ)長兵衞は名代(みやうだい)として江戸へ赴(おもむ)かんと調度(したく)を成(なし)金兵衞方に幼少より召使(めしつか)ひし直八と云者萬事(ばんじ)に怜悧(かしこく)なるに付き之れを召連(めしつれ)鴻の巣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
母上は我に向ひて、かの女子の怪しく濃き目の色、鴉青(からすば)いろの髮、をさなくて又怜悧(さかし)げなる顏、美しき紅葉(もみぢ)のやうなる手などを、繰りかへして譽め給ふに、わが心には妬(ねた)ましきやうなる情起りぬ。
怜悧(さと)き浪子は十分に酌(く)んで、ああうれしいかたじけない、どうぞ身を粉(こ)にしても父上のおためにと心に思いはあふるれど、気がつくほどにすれば
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
探(さぐ)り給ふか吾儕(わたし)も共に案じられてと云ば忠兵衞點頭(うなづき)て年より怜悧(さかしき)和郎(そなた)の心配吾儕も切迫(せつぱ)に詰(つま)つた故先(まづ)云るゝ通り五日をば承知をなして受合たれど何を當(あて)にも雲を闇(やみ)。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
実直そうな、それでなかなか怜悧(はしっこ)そうだ。まだ二十二、三だろう。小綺麗でいい。知識的な眼もしている。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)