“詰”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
つま31.5%
なじ29.9%
18.1%
つめ8.0%
づめ5.2%
づま1.4%
1.0%
0.8%
つむ0.6%
つづ0.4%
(他:15)3.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“詰”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.7%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆1.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
万一この手廻しがのうてみさっしゃい、団子かじるにも、蕎麦そばを食うにも、以来、欣弥さんの嫁御の事で胸がつまる。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「こりゃ、つまらない。取替えると損だから、悪いことは言わないぜ、はははは、」と笑ったが、努めて紛らそうとしたらしい。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
金花はやや無気味な感じにおそはれながら、やはりテエブルの前に立ちすくんだ儘、なじるやうにかう尋ねて見た。
南京の基督 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼の後に生まれたクリストの一人は遠いロオマの道の上に再生したクリストに「どこへ行く?」となじられたことを伝へてゐる。
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この夢のような詩のような春の里に、くは鳥、落つるは花、くは温泉いでゆのみと思いめていたのは間違である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗助は朝出て四時過に帰る男だから、日のまるこの頃は、滅多めったに崖の上をのぞひまたなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
散々さんざ悪巫山戯わるふざけをした揚句あげくが、はしつめ浮世床うきよどこのおぢさんにつかまつて
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
御用部屋、ひかえ部屋、書院、つめ、奥、お表、どんな所にも、冬は火の気があったし、大きなも切ってあった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これはおかしい、つりといえばちょうどその時、向うづめの岸にしゃがんで、ト釣っていたものがあったでござる。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三条大橋づめの旅舎の前にも、志士とよぶかんぬきざしが五、六名かたまって、旅舎の立て札に、何かぶつぶつ云っていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「向うに見える森を抜けると、お屋敷ざかい高塀たかべいがあります。そのどんづまりの藪畳やぶだたみで」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その進歩が行きづまって爆薬の出現となったものであるが、爆薬の方は不安定な化合物の爆発的分解によるもので、勢力のみなもとを分子内に求めている。
原子爆弾雑話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「ではおせんにゃ、ちゃんとした情人いろがあって、このせつじゃ毎日まいにち、そこへかよめだというんだね」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「よい。判った。心配するには及ばぬ。あしたからは夜も昼もおれが揚げめにして、ほかの客の座敷へは出すまい」
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
(大石がいたら、この筋の立たない敵討をじってやろう)と、思いながら、立ち上ろうとして、よろめいた。後から来た男が、襟首を掴んで、引きずろうとした。
吉良上野の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして二三度じってみても彼女は迷惑そうに笑っているだけで、何とも答えなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
思い/\て夜を明し藻西太郎は確に無罪なりと思いつむるに至りしかど又ひるがえりて目科の細君が言たる所を考え見れば
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
女は小羊をねらわしの如くに、影とは知りながらまたたきもせず鏡のうちつむる。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
輪に吹き、山に吹き、雲に吹く濃き色のうちには、立ち掛けた腰をえ直して、クレオパトラと自分の間隔を少しでもつづめる便たよりが出来んとも限らぬ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
つづめて云うと、一は我から非我へ移る態度で、一は非我から我へ移る態度であります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところがその普通の径路を行き尽くして、もうこれがどんづまりだと云う間際まぎわになると、魂が割れて二様の所作しょさをする。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
腑効ふがいなさもそのドンづまりに……
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たまりかねたといふ樣子で友はなぢるやうに言つた。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
『何しや來たす此人このふとア。』と言つて、執念しつこくも自分等の新運命を頓挫させた罪をなぢるのであつたが、晩酌に陶然とした忠太は、間もなく高い鼾をかいて、太平の眠に入つて了つた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
胸一杯の悲しみにことばさへ震へ、語り了ると其儘、齒根はぐき喰ひしばりて、と耐ゆる斷腸の思ひ、勇士の愁歎、流石さすがにめゝしからず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
が、いらいらとしていくらか気息をみ、「僕が、そういう意味でですね、僕がある女を美人と認めるとしても異議無しのはずですがねあなたは。」私「ある女って誰ですか。」私も咄嗟とっさの場合、きっとなった。
鶴は病みき (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
暫しは恍然うつとりとして氣を失へる如く、いづこともなくきつ凝視みつめ居しが、星の如き眼のうちにはあふるゝばかりの涙をたゝ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
瀧口はやゝしばし、きつと御顏を見上げ居たりしが、『久しく御前にとほざかりたれば、餘りの御懷おんなつかししさに病餘の身をも顧みず、先刻遠侍とほざむらひに伺候致せしが、幸にして御拜顏の折を得て、時頼身にとりて恐悦の至りに候』。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
近所は、港にもやった無数の廻船かいせんのように、ただぎっしりと建てんだ家の、同じように朽ちかけた物干しばかりである。
交尾 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
さしせまった苦しさというものは、勇気を与えるが、それも長く忍んでいると詠歎的になってしまうものだ。
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
行かれないから海岸から行くよりほかないとうので、いよ/\セッパつまったその時に、私は伝馬船てんまぶねを五、六日の間やとっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
有「へえ、それはつまらねえ話で、其様そんな奴なら打殺ぶっころしてしまうってんで…」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
難有ありがとう御座います。それで僕も安心しました。イヤまことに失礼しました匆卒いきなり貴様をとがめまして……」と彼は人をおしつけようとする最初の気勢とはうって変り、如何いかにも力なげにわびたのを見て、自分も気の毒になり、
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
鶏冠山けいかんざんを下りるとき、馬の足掻あがきが何だか変になったので、気をつけて見ると、左の前足の爪の中に大きな石がいっぱいにはまっていた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さて、自分が堂の中で為事をしてゐる間は、一人も境内に居てはならぬ、と戒めて置いて、自分一人中に入り、門をめ、本堂のシトミまでも下して、堂内に静坐し、十露盤を控へて、ぱち/\と数をめて行つたさうだ。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
秀吉ガ御馬ノ先手衆サキテシユウ鑓合ヤリアハセ申スト等シク、日向守ガ備ヘヲバ突キ崩サレ、一町バカリ引退ヒキノク処ヘ、又々、敵ノ先手ツメカケ候ヘバ、秀吉
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)