“つづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
65.4%
13.0%
12.0%
2.7%
十九1.3%
1.0%
1.0%
0.7%
0.7%
連続0.3%
接続0.3%
0.3%
点綴0.3%
継続0.3%
要約0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分の親しく経歴したことをつづったら、人によったらあるいは一生涯に一つ二つ、吾々の想うようなものが出来るかも知れぬけれど
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
もちろん、たった一人、大道ぐらしをつづけてゆくことの危険きけんなことはよくわかっていた。それはさんざん、つらい経験けいけんもしている。
それをつづめてニヒナヘとし、またにひなめとしたという本居説は、いよいよ心もとないものとなりそうに、自分などには感じられる。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
これと同時に、自分と添寢をしてゐたお春も同じく怖い夢にでもおそはれたらしく、急に火の付くやうに泣き出して、「ふみが來た。ふみが來た。」とつづけて叫んだ。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
もし妾にして富豪の家に生れ窮苦きゅうくの何物たるを知らざらしめば、十九つづ二十歳はたちの身の、如何いかでかかる細事さいじに心留むべきぞ、幸いにして貧窶ひんるうち成長ひととなり、なお遊学中独立の覚悟を定め居たればこそ
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
薄茶色の芽を全体に吹いて、柔らかいこずえはじが天につづく所は、糠雨ぬかあめぼかされたかのごとくにかすんでいる。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼女は、桑畠くわばたけの向に見える人家や樹木の間から、遠くつづいた山々を望むことの出来るような処へ来ていた。ゴットン、ゴットンとうるさく耳についたは、水車の音であった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この光栄と権利を五千万分一以下に切り詰められたる時、余は余が存在を否定し、もしくは余が本国を去るの挙に出づる能はず、むしろ力のつづく限り、これを五千万分一に回復せん事を努むべし。
『文学論』序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つづめて云うと、一は我から非我へ移る態度で、一は非我から我へ移る態度であります。一は非我が主、我がひんという態度で、一は我が主、非我が賓と云う態度とも云えます。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大森林に連続つづいた谷間たにあいの町でも、さすがに暑い日は有った。三吉は橋本の表座敷にこもって、一夏かかって若い思想かんがえまとめようとしていた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この三吉の家はふるい街道の裏手にあたって、古風な町々に連続つづいたような位置にある。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
前に広い芝生しばふを控えた応接間を左へ折れ曲ると、それと接続つづいて長方形の食堂があった。結婚する前健三は其所そこで細君の家族のものと一緒に晩餐ばんさんの卓に着いた事をいまだに覚えていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
恰度ちょうどその少し前、鴉が妙な啼きかたをしていたので、やっぱし、そうでした、と母は不思議そうな顔をした。それからつづいて、そこの主婦かみさんが殺された。
雲の裂け目 (新字新仮名) / 原民喜(著)
でも、また、すぐに、川風に煽られ、舞い上がり、藪や、小丘や、森や、林の点綴つづられている、そうして、麦畑や野菜畑が打ち続いている平野の方へ、飛んで行った。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
是は文字通り永遠に継続つづくべき者である、而して信者は忍んで其建設を待望む者である。
要約つづめて申しますと、その祭文の中には、前にもちょっと申しました現代社会に於ける精神病者虐待の実情と
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
往年さいつとし宮は田鶴見たずみの邸内に彼を見しより、いとど忍びかねたる胸の内の訴へんかたもあらぬ切なさに、唯心寛ただこころゆかし仮初かりそめりける筆ながら、なかなか口には打出うちいだし難き事を最好いとよく書きてつづけもしを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)