“糠雨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬかあめ96.4%
こぬかあめ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
師泰は、半町ほどおくれていたが、白い糠雨ぬかあめの異様などよめき立ちに、あわてて馬を返しかけた。そこを、吉江小四郎の槍のために
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……二人ふたり三人さんにん乘組のりくんだのも何處どこへかえたやうに、もう寂寞ひつそりする。まくつてとびらろした。かぜんだ。汽車きしや糠雨ぬかあめなか陰々いん/\としてく。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのひとつらの土塀の上へ、いつかまたしとしと糠雨こぬかあめがふりだしていた。ところどころ崩れた土塀の破れから、おそい一八いちはつが花ひらいて、深むらさきに濡れていた。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)