“陰々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんいん55.6%
いん/\44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宵月(よいづき)の頃(ころ)だつたのに曇(くもつ)てたので、星(ほし)も見(み)えないで、陰々(いんいん)として一面(いちめん)にものゝ色(いろ)が灰(はい)のやうにうるんであつた、蛙(かはづ)がしきりになく。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
舟子(かこ)の一人は、それを気にするやうに、そつと舷から外を覗いて見た。霧の下りた海の上には、赤い三日月が陰々(いんいん)と空に懸つてゐる。すると……
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
……二人(ふたり)三人(さんにん)、乘組(のりく)んだのも何處(どこ)へか消(き)えたやうに、もう寂寞(ひつそり)する。幕(まく)を切(き)つて扉(とびら)を下(お)ろした。風(かぜ)は留(や)んだ。汽車(きしや)は糠雨(ぬかあめ)の中(なか)を陰々(いん/\)として行(ゆ)く。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
兵士(へいし)の軍楽(ぐんがく)を奏(そう)しますのは勇(いさ)ましいものでございますが、此(こ)の時は陰々(いん/\)として居(を)りまして、靴(くつ)の音(おと)もしないやうにお歩行(あるき)なさる事で、是(これ)はどうも歩行(ある)き悪(にく)い事で
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)