“いんいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
殷々70.6%
陰々19.6%
隠々7.8%
因夤2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殷々(いんいん)と響く初午の太鼓。かなたに多那川の堤を焼く煙。野地の籔鶯(やぶうぐいす)。畑に麦踏む頬冠りの人。藍染橋を渡る野良猫と町の猫との恋。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
舟子(かこ)の一人は、それを気にするやうに、そつと舷から外を覗いて見た。霧の下りた海の上には、赤い三日月が陰々(いんいん)と空に懸つてゐる。すると……
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
程立(ほどた)って力無げに悄然(しょんぼり)と岩の間から出て、流の下(しも)の方をじっと視(み)ていたが、堰(せ)きあえぬ涙(なみだ)を払(はら)った手の甲を偶然(ふっと)見ると、ここには昨夜(ゆうべ)の煙管の痕(あと)が隠々(いんいん)と青く現れていた。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
中にも彼が仕途は水野美濃守の因夤(いんいん)によりしに係(かかわ)らず、彼は大義親(しん)を滅すの理に拠(よ)り、彼をすら斥(しりぞ)けたりき。寵臣去りて群小の肝胆寒し。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)