“悄然”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しょうぜん64.4%
しょんぼり14.8%
せうぜん7.4%
しよんぼり6.9%
しようぜん1.4%
しおしお0.9%
しょげ0.9%
しほしほ0.5%
しよ0.5%
しよげ0.5%
(他:4)1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“悄然”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語4.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)1.1%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
その折は雨も煙りも一度に揺れて、余勢が横なぐりに、悄然しょうぜんと立つ碌さんの体躯からだへ突き当るように思われる。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とても逃れる所はないんですものね、蒼い顔をして悄然しょうぜんとしているのを見ると、あたしはほんとにいい気味だったわ。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
子を抱いた女の彼の可哀相な人が悄然しょんぼりとして、お帰りの後から斯う声を掛けて、彼女の方がまた睨んで御居ででした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
節子は縁側に出て、独りで悄然しょんぼりと青い萩にむかい合って、誰とも口をきたくないという様子をしていた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
悄然せうぜんとして八丁堀から歸つて來ると、これも眞劍に心配して居るには相違ありませんが、物に遠慮のないガラツ八が、
なんだかいやにふさいでゐるぢやないか? 幽霊が悄然せうぜんとしてゐるなんぞは、当節がらあんまりはやらないぜ。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今宵こよひつぢよりとびのりのくるまさへかへして悄然しよんぼり格子戸かうしどそとてば
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
りう暗夜やみなか悄然しよんぼりつて、いけのぞむで、かたならべたのである。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
悄然しようぜんとしておもてを挙げざる男、その陰に半ば身を潜めたる女、貫一は両個ふたりの姿をみまはしつつ、彼の答を待てり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
少年せうねんまぶたをこすりつゝ、悄然しようぜんていなか見廻みまわした。
「あんたはんが今ここへ来ておくれやしたんでは、私、どない言うてええかわかりまへん」と悄然しおしおとしてふるえ声にいう。その眼は何ともいえない悲痛な色をして私を見ている。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
事の意外に十兵衛も足踏みとめて突っ立ったるまま一言もなく白眼にらみ合いしが、是非なく畳二ひらばかりを隔てしところにようやく坐り、力なげ首悄然しおしおおのれがひざ気勢いきおいのなきたそうなる眼をそそぎ居るに引き替え
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「なかなかうまいでしょう」と小野さんは容易に悄然しょげない。藤尾に逢った時とは少々様子が違う。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
田口は少しも悄然しょげずに、おやおやまだ旧式を使ってるね。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さうして悄然しほしほ御燈明みあかしをあげにゆく。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
近頃の所謂「外国語」は、その当時よりもずつと進歩してゐるのですから、私のやうな馬鹿な悄然しよげ方をしなくてもすむと思ひますが、原則として、芝居といふものは、観てみないとわからない。
日本の新劇 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
その一人の如きは丸で悄然しよげかへつて居る。
逆徒 (新字旧仮名) / 平出修(著)
事の意外に十兵衞も足踏みとめて突立つたるまゝ一言もなく白眼にらみ合ひしが、是非なく畳二ひらばかりを隔てしところに漸く坐り、力なげ首悄然しを/\と己れが膝に気勢いきほひのなきたさうなる眼を注ぎ居るに引き替へ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
すぐ近い坂の上だといふ事で、風呂敷包を提げた儘、黄昏時たそがれどきの雨の霽間はれまを源助の後にいて行つたが、何と挨拶したら可いものかと胸を痛めながら悄然すごすごと歩いてゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ランプもけぬ卯平うへいせま小屋こや空氣くうきくろ悄然ひつそりとしてんだやうである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
周圍しうゐ蜀黍もろこしられたまゝすことほくはぼんやりとしてれもきりなか悄然ぽつさりつてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)