“しょうぜん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悄然76.1%
悚然6.7%
鏘然6.7%
竦然5.6%
蕭然2.8%
慴然0.6%
瀟然0.6%
牀前0.6%
生前0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その折は雨も煙りも一度に揺れて、余勢が横なぐりに、悄然しょうぜんと立つ碌さんの体躯からだへ突き当るように思われる。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
とても逃れる所はないんですものね、蒼い顔をして悄然しょうぜんとしているのを見ると、あたしはほんとにいい気味だったわ。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
よくよく御注意遊ばさるべくと凜然りんぜんとして言上ごんじょうし、陛下も悚然しょうぜんとして御容おんかたちをあらため
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
ところがその刑罰の有様が如何にも真にせまって、る者をして悚然しょうぜんたらしめたので、その後ち禁を犯す者が跡を絶つに至ったということである。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
と、鏘然しょうぜんたる大刀の音がしたが、見れば二本の白刃が、しまを織っている日光の中に、鍔迫つばぜり合いをなしていた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、剣が鳴った。助九郎の刀が神霊を現わしたように、鏘然しょうぜんと、刃金はがねの鳴りを発したのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
きッと、めすえるようにして、言い放つ、浪路の目つきに触れると、甚太郎は、竦然しょうぜんと、肌が、粟立つのをすらおぼえるのだ——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
なにより思いを構えてえがきはじめたりしや、見る人、毛髪竦然しょうぜんとしてたち、実に神画と称すべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
天地蒼茫そうぼうとして暮れんとする夏の山路に、蕭然しょうぜんとして白く咲いているこの花をみた時に、わたしは云い知れない寂しさをおぼえた。(大正3・8)
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かれは山にり、水に臨み、清風をにない、明月をいただき、了然たる一身、蕭然しょうぜんたる四境、自然の清福を占領して、いと心地ここちよげに見えたりき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
総監は局長と慴然しょうぜんと眼を見合わせていたが、真名古の方に向き直ると、
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
孤影瀟然しょうぜんとして帰来したのである。
放浪作家の冒険 (新字新仮名) / 西尾正(著)
仏在世、一種姓竜肉を食い、諸比丘またこれを食うあり、竜女仏の牀前しょうぜんに到りて泣く、因って仏竜の血骨筋髄一切食うを禁じ、身外皮膚病あらば竜の骨灰を塗るをゆるすとあるも、この蜥蜴であろう。
それは勝三郎の生前しょうぜんに、勝久らが百方調停したにもかかわらず、ゆるされずにしまった高足弟子こうそくていし勝四郎の勘気である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)