“宥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なだ70.3%
ゆる16.8%
いたわ7.5%
いた3.9%
ゆるし0.5%
すす0.3%
なだむ0.3%
なだめ0.3%
ゆるやか0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてそれにつれて少年の悲しそうにしゃくり上げる声とそれをめるらしい老爺の声とが低く低く夢のように私の耳に聞えてくる。
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)
『もしっ……旦那様……。何ぞ、わたくしに落度でもござりましたならば、どうぞおしくださいませ。のようにも、改めまする』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何を泣く、何をる。おまえがそのように育てるから、亀一も柔弱になるのだ。死にはせぬ。——寄るな、あッちへ行っておれ」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかも、この焼刃の中には、母の真心さえこもって居た。兄弟ふたりが、一心不乱になっていると、母は絶えず、仕事場へわりに来て
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
瑠璃子の白い腕に触れるとそれを生命の最後の力で握りしめながら、また差し延べられた手に、瑠璃子からのを感じながら、妻からのを感じながら、最後の呼吸を引き取つてしまつたのである。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
何とめても聴き入れぬ故、城主しかる上は余儀なしとて、睾丸を切ったような音を立て、同時に自身も諸臣も声高く叫んだ。その時、盲人城主にどこが痛いかと問い、城主腰が烈しく痛むと答えた。
にはさず夫は氣の毒にもき事なりし夫には證據でも有ての事か覺束なし孫君の將軍の落胤でもく出世は出來まじ過去し事はめ玉へとればばゝは此言葉
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ける故靱負は心付我は今日の身なり殊に京都へ程近き所にてがしきことを仕出し萬一京都の人の目にも掛る時は此身の一大事に及ばんと人の中裁
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
真夏の太陽に照らされながらも、山上の空気はやかに、彼氏と、彼女と、彼の三人を包んだ。野性と、モダニズムと。食慾と、恋愛と。一切は融け合ってしまった。に朗らかな風景である。
案内人風景 (新字新仮名) / 百瀬慎太郎黒部溯郎(著)