“宥”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なだ69.2%
ゆる17.4%
いたわ8.3%
いた4.0%
ゆるし0.6%
すす0.3%
ゆるやか0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なあに、銀平さんに文ちゃんだから、酔っぱらってなンか居るもンか。最早もう来る時分だ」仁左衛門さんがなだめる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
わたしは日頃の世事不如意の鬱屈、それから宿の妻の刺激に疲れていた頭がこの妓によって意外になだめられるような気がした。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
進むの願ひいと深くして我等止まることをえず、このゆゑに我等の義務つとめもし無禮むらいとみえなばゆるせ 一一五—一一七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
又「また殴付はりつけやアがる、これ己が悪いからゆるせと云うに、おれが酔うたのだ、はっと云うはずみじゃア」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と、半兵衛の病をいたわることも忘れず、その功を賞して、彼には、銀子ぎんす二十枚を薬料として与え、また秀吉の方へは、
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わたくし達と御一緒に、お濠の下馬橋げばのはしまでは、与倉様の奥さまをいたわりながら確かに歩いておいで遊ばしたのに」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
村上義清の気の弱さを叱ったのもそれだし、敵の乱波にいたわりをかけたのもそういう心根が肚にすわっているからであった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
病人の半兵衛が主君へいたわろうと努めているおもりを、秀吉も同じように臣下の彼へつとめぬいているのであった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勝平は、瑠璃子の白い腕に触れるとそれを生命いのちの最後の力で握りしめながら、また差し延べられた手に、瑠璃子からのゆるしを感じながら、妻からの情を感じながら、最後の呼吸いきを引き取ってしまったのである。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
勝平は、瑠璃子の白い腕に触れるとそれを生命いのちの最後の力で握りしめながら、また差し延べられた手に、瑠璃子からのゆるしを感じながら、妻からのなさけを感じながら、最後の呼吸いきを引き取つてしまつたのである。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
何とすすめても聴き入れぬ故、城主しかる上は余儀なしとて、睾丸を切ったような音を立て、同時に自身も諸臣も声高く叫んだ。
真夏の太陽に照らされながらも、山上の空気はなごやかに、彼氏と、彼女と、彼の三人を包んだ。野性と、モダニズムと。食慾と、恋愛と。一切は融け合ってしまった。ゆるやかに朗らかな風景である。
案内人風景 (新字新仮名) / 百瀬慎太郎黒部溯郎(著)