“宥恕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうじょ88.2%
ゆるし11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分にしても、し会社の上役うわやくに会って誘われゝば、矢張り同じような態度を取るかも知れないと思って、宥恕ゆうじょすることに努めた。
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
どんなことをも理解し宥恕ゆうじょしてくれる、眼に見えない友へ、自分の心を打ち明けるという慰安を、もの悲しい楽しみを、彼は懺悔ざんげのうちに味わった。
ベルナアルさんは、宥恕ゆるしを乞うような哀れな眼つきで院長の顔を振り仰ぐと、またしょんぼりと顎を胸につけてしまった。
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ただすと、源三はじゅつなさそうに、かつは憐愍あわれみ宥恕ゆるしとをうようなかおをしてかすか点頭うなずいた。源三の腹の中はかくしきれなくなって、ここに至ってその継子根性ままここんじょう本相ほんしょうを現してしまった。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)