“乞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
85.8%
3.2%
こい2.8%
こひ2.0%
もら1.2%
こは0.8%
こふ0.8%
0.8%
0.4%
こう0.4%
こお0.4%
こつ0.4%
ごい0.4%
ごひ0.4%
ねが0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある時ヘルンから万葉集の歌を質問され、答えることができなかったので、泣いてその無学を詫び、良人に不実の罪の許しをうた。
それからの旭茶屋事件には、仏人からの命いがあり、九人の土州兵を流罪るざいということにして肥後と芸州とに預けるような相談も出た。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこで私は、いまだに此の奇怪なる召喚の理由が分らないにも拘らず、兎にも角にも直ちに其のこいを容れたのである。
錢屋方へつかはさる兩人の與力は旅館に到り見るに嚴重げんぢうなる有樣なれば粗忽そこつの事もならずとまづ玄關げんくわんに案内をこひ重役ぢうやくに對面の儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それでまたウヰリアムス博士の寄附金を復活してもらつた。そして毎月約百三十円は定まつた収入であることになつた。
ば一先はづさせ申べしとて兩人は急にはかま羽織はおりにて彼旅館へおもむき中の口に案内をこはば此時取次の役人は藤代要人成しが如何にも横柄わうへいに何用にやと問ば庄藏三郎兵衞の兩人は手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こふに取次出來れば越前守申さるには夜中やちうはなはだ恐入存ずれど天下の一大事に付越前ゑちぜん推參すゐさん仕つて候何卒中納言樣へ御目通おめどほりの儀願上奉るむね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
玉劔を受領する時の動作に、「ワタす」と謂つた用語例もある。領巾ヒレ・袖をふるのも、霊ごひの為である。又、仮死者の魂を山深く覓め行くのも、こひである。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
高岡石動いするぎ間の乗り合い馬車は今ぞ立野たてのより福岡までの途中にありて走れる。乗客の一個ひとり煙草火たばこびりし人に向かいて、雑談の口を開きぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その一つは野村のむらの手紙で、もう一つは帯封にこう高評こうひょうの判がある『城』の今月号だった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
主人とブレインとは互に議論を戦わしたが、二人ともガロエイ卿に助けをこおうとはしなかった。しばらくするとその討論もひどくだれ始めた。ガロエイ卿もそこを立上って客間を目指した。
「心弱うては、の世界では、こつじきに、身を落すほかはない——それにしても、太夫、よいことを耳に入れてくれましたな、このことは、長崎屋には、当分のあいだ、耳に入れぬよう頼みますぞ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
こちらの三枝さんの奥さんは、日向さんの奥さんとは昔馴染むかしなじみでしたので、婆さんは出しなにちょっといとまごいに立寄ったのでした。
朴の咲く頃 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「貴方は不断から雨が所好すきだつたから、きつとそれで……いとま……ごひに降つて来たんですよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
望めるものなり。彼はばからずピラトに往きてイエスのしかばねねがひたり。
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)