“こふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コフ
語句割合
28.6%
14.3%
国府11.4%
誇負5.7%
5.7%
古府5.7%
5.7%
5.7%
2.9%
國府2.9%
孤夫2.9%
孤負2.9%
庫富2.9%
辜負2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
身に染み込んだ罪業ざいごふから、又梟に生れるぢゃ。かくごとくにして百しゃう、二百生、乃至ないしこふをもわたるまで、この梟身を免れぬのぢゃ。つまびらかに諸の患難をかうむりて又尽くることなし。
二十六夜 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
市廳の大時計のまはりに羽搏はばたきするこふの鳥は頸を中天にさし延ばして雨の水玉を喙に受けてる。
ハルレム (旧字旧仮名) / ルイ・ベルトラン(著)
武生たけふ国府こふに』(われはありと親には申したれ)においでになっても、私はそっと行きますよ。つまらぬ身の上ですから、それだけはあなたのために遠慮されますがね
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
後世のいわゆる「万鍾ばんしょう我において何をか加えん」の気骨も、炯々たるその眼光も、痩浪人やせろうにんいたずらなる誇負こふから離れて、既に堂々たる一家の風格を備えて来た。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
布施はぬさと訓べし。又たゞちにふせとも訓べき也。こゝにこひのむといへるは、仏にこふにて、神にいのるとは事異なれば、ヌサとはいはで、布施と言へる也。施を
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
諾児汝うべこなわぬに恋ふなもつくぬがなへ行けばこふしかるなも (同・三四七六)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
こふの鳥の光明の胸毛むなげ——その断片。
いよ/\利根の水源すゐげん沿ふてさかのぼる、かへりみれば両岸は懸崖絶壁けんがいぜつぺき、加ふるに樹木じゆもく鬱蒼うつさうたり、たとひからふじて之をぐるを得るもみだりに時日をついやすのおそれあり、故にたとひ寒冷かんれいあしこふらすとも
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
陸前りくぜん松島まつしま宮戸島みやとじまだとか、三河みかは吉胡よしこだとか、河内かはち國府こふだとか、備中びつちゆう津雲つぐもだとか、肥後ひご阿高あこうなどでは、ずいぶんたくさん人間にんげんほねて、あるひとつの場所ばしよからは百體ひやくたい三百體以上さんびやくたいいじようほね
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
支那の劉松年、きゅう十州、銭滄州せんそうしゅうあたりの扮本ふんぽんを手にでもいれると、まったく妻も子も、米の事もない、天地の一孤夫こふ草雲だった。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
局面打破は、彼が畢生ひっせいの経綸なりき、果してしからば彼はこの経綸に孤負こふせざる手腕と性行とを具有したるか。手腕はイザ知らず、性行に到りては、優にこれを有す。しかり、彼は実に革命の健児なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そういわれてみると、田豊はつねに学識ぶって、そのくせ自家の庫富こふ汲々きゅうきゅうと守っているたちだ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余の生涯は要するに居士の好意に辜負こふした生涯であったのであろう。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)