“凍”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
こご26.1%
24.6%
こお20.8%
こほ8.2%
7.7%
こゞ4.7%
いて2.0%
かじか1.7%
かじ1.2%
しみ0.5%
(他:10)2.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“凍”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語32.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)8.7%
文学 > 日本文学 > 詩歌6.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
痛いほどこごえていた彼の足は、指先まで熱くなっていた。闇に吐く白い息も、湯気のような迫力で寒さを押し退けている。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ウーム、こう見ていると、背骨のずいまでこごえてきそうだ。こんな名刀をさしていた人の、若い姿がおもわれるなあ」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
卓一の方へ背を向けて、火鉢の前へ静かにしやがむと、つめたさのためにてついてしまつたやうに、微動もしなくなつてゐた。
彼等少年軍の多くは足駄を穿いておりました。てついた大地をその足駄穿きで、カランコロンと蹴りながら歩いていました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そして一座を見渡したのち、広い母屋おもやを廻って、二人を三段のはしの所まで引き出し、こおった土の上に衝き落す。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
澹山はそっと壁がわをはなれて、縁側に出て耳をすますと、こおっている雪を踏み散らしてゆく足音が生垣の外へ遠くきこえた。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
日輪天の磨羯まかつつのに觸るゝとき、こほれる水氣ひらを成してわが世のそらより降るごとく 六七—六九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
お内儀の顏は冷たくて、空笑ひさへこほり付いて居りますが、その言葉は驕慢けうまんで戰鬪的で容赦を知らぬものでした。
があ昨夜ゆべな、土ぁ、みだじゃぃ。」嘉ッコはしめった黒い地面を、ばたばたみながらいました。
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その夜もすすをながしたような暗さが、みて石のように固い空模様にまじって、庭は水底の冷えを行きわたらせていた。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
なさけで、ゑず、こゞえず、しか安心あんしんして寢床ねどこはひることが出來できた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
氷滑こほりすべりや竹馬たけうまこゞへたをおうち爐邊ろばたにあぶるのもたのしみでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
時は一月末、雪と氷に埋もれて、川さえおおかた姿を隠した北海道を西から東に横断して、着てみると、華氏かし零下二十—三十度という空気もいてたような朝が毎日続いた。
弓町より (新字新仮名) / 石川啄木(著)
三和土たたきいてきびしかも夫鳥つまどりの雄鴨死にせり雌の鴨もいづれ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
赤くかじかんだ手で、濡雑巾ぬれぞうきんしぼりながら、例のごとく柔和やさしいにこやかな顔をして、
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
昨日までかじかんだ恰好かっこうで着替えをもって歩いていた近所のチビが、いつの間にか一人前のねえさんになりすまし、あんなのがと思うようなしっちゃか面子めんこ
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お信さんは手がかじかむといつて、提灯の火で温めた程だつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
「寒けりゃ女は蒼くなるものかね。私は今まで赤くなるとばかり思ってた。いいえ、戯言じょうだんじゃないよ。全くこう寒くちゃ遣切れない。手も何もかじかんで了う。時に、あの何は——大将は……」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ひどく吹きやしたなあどうも昨晩ゆうべは妙にしみると思いやしたよ。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
胸にしみるようなわびしさだ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
⦅手かげえだ⦆
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
この辺海上の寒気の激しさよ! く息もただちに雪となりこうりとならんばかりにて、全身海水に濡れたる余の衣服は、何時の間にか凍りて板のごとくなりしなり、衣服はすでに甲板に凍りつきて立たんにも容易に立つあたわず
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
南はその夜、こおりのように冷たい新人と枕席まくらを共にした。南は望んでいた情調を味わうことができなかった。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
足がこごえてあるけない
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)
何處どこかでこほつてたつちひゞくやうなにはとりこゑ疳走かんばしつてきこえるとよるのき隙間すきまからあかるくなつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
春庵は五十三駅を過ぐる間、特に若党一人をして慈姑を保護せしめ、昼は水をそゝぎ、夜はこゞえを防いで、生ながら致すことを得たのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
雨が雪をとかし夜の寒気に又しばれるサガレンの春
サガレンの浮浪者 (新字新仮名) / 広海大治(著)
しばれる大地の呻きを聞き
サガレンの浮浪者 (新字新仮名) / 広海大治(著)
霜解け、夕み、その匂いにはおぼえがあった。
過古 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
それをんな混て一旦いったん沸立にたたせて布巾ふきんこしてレモン油を小匙に軽く一杯加えて大きなブリキ鉢かあるいはゼリー型へ入て氷でひやし固めます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それからまた今のゼリーをその上へんで氷でひやし固めるのです。そのまま持って行って食べる時に熱い湯へ今の型をちょいとつけて少し振ってポンと抜き出せば楽に出ますから一つ一つ二十人へおげなさい」小山「それは美味しいでしょう、宅では先日教えて戴いた万年スープが何時いつでも出来ていますから手数が半分かかりません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)