“こうり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コウリ
語句割合
行李85.1%
3.2%
高利2.7%
蛤蜊1.6%
工事1.1%
黄鸝1.1%
厚利0.5%
公理0.5%
0.5%
功利0.5%
古宇利0.5%
小売0.5%
巧利0.5%
巷里0.5%
腔裏0.5%
香裏0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
でも、良吉が傍で洗濯物や乾魚を小さい行李こうりに収めて明日の出立の用意をしかけると、辰男も書物をいてしばしばその方をかえりみた。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
あちらのこうり、こちらの梱をあけて、山のように積みあげた着替えの中から、手に触れたのをめくら探りに二枚つまみあげると、くるくると小ひもで結わえて
東京市の貧弱なる膨脹にんで、最低度の資本家が、なけなしの元手もとでを二割乃至三割の高利こうりまはさうと目論もくろんで、あたぢけなくこしらげた、生存競争の記念かたみである。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
即ち仏堂をこぼち、学校をおこし、瘠土せきどを開拓して膏腴こうゆの地となし、暗礁を除いて航路を開き、農兵を置き、薬草を植え、蜜蜂を飼い、蛤蜊こうりを養殖するなど
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
うららがマジダへ着いた時、がやがや排斥さらしよった奴らへ、おんしやらこの工事こうりが出来るかと、いっぺん言うて見ちやらな、日本人であらいでよ
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
渡頭ととう人稀ニ白鷺雙々そうそう、舟ヲかすメテ飛ビ、楼外花尽キ、黄鸝こうり悄々しょうしょう、柳ヲ穿うがツテ啼ク。籊々てきてきノ竿、漁翁雨ニ釣リ、井々せいせいノ田、村女烟ニ鋤ス。一檐いちえんノ彩錦斜陽ニ映ズルハ槖駝たくだ芍薬しゃくやくヲ売ルナリ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ところ厚利こうりづるものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなは無心むしんにして事情じじやうとほしとせられ、かなら(六三)をさめられざらん。
ところじつ厚利こうりさんとしてあらは名高めいかうものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなはあらは其身そのみをさめてじつこれうとんぜん。
〔譯〕物我ぶつがたいは即ち是れ仁なり。我れ公情こうじやうつて以て公事を行ふ、天下服せざる無し。治亂ちらんは公と不公とに在り。しう子曰ふ、おのれに公なる者は人に公なりと。伊川いせん公理こうりを以て仁の字をしやくす。
この辺海上の寒気の激しさよ! く息もただちに雪となりこうりとならんばかりにて、全身海水に濡れたる余の衣服は、何時の間にか凍りて板のごとくなりしなり
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
アリストテレスは国家を、幸福で名誉ある完全で自足的な生活体だというが、ベンサムやミルなどの功利こうり主義者は、国家を個人の権利と財産の番をするための「必要な悪」だという。
政治学入門 (新字新仮名) / 矢部貞治(著)
沖縄ではその昔八郎為朝ためともが上陸したという運天うんてんの港の外海に、古宇利こうりと呼ばるる一つの島がある。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
こんにちでは値段を定むるに造る者と用うる者は顔など会わすことは少ない。両者の間に仲買なかがいあり卸売おろしうりあり小売こうりあり数人の媒介ばいかいて、我々の最も簡単なる需用じゅようも供給せられる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
近代の女性はなかなか巧利こうり的な所もあって兎角とかく利害の打算ださんの方が感情よりも先に立って利害得失を無視してどこまでも自分の感情を
新時代女性問答 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
和歌という意識がうちてられたときすでに、音楽的歌謡の面をふり捨て創作的文学詩となり、村落巷里こうりの歌謡であることをやめて、宮廷貴紳を中心とする文化圏の詩歌であり
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
そして、この大氷塊の腔裏こうりに今なお、こうした熱気があってほとばしるのを、眼のあたり見て、今さらのように、悠遠、微妙、かつ神秘なる……造化の規模を痛感し讃嘆することが出来るであろう。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
んじてくんずる香裏こうりに君の
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)