“媒介”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なかだち37.8%
ばいかい29.7%
なこうど16.2%
とりもち5.4%
なかうど5.4%
つて2.7%
とりも2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
森本の二字はとうから敬太郎けいたろうの耳に変な響を伝える媒介なかだちとなっていたが、この頃ではそれが一層高じて全然一種の符徴ふちょうに変化してしまった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「まずこれで安心した……悪人の媒介ばいかいも根絶やしになった……そうして薬の利き目も解った……それじゃあご免よ。私は帰る」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
よし、お前がそれほどに思っているならば、おれが媒介なこうどをして六三郎と一緒にしてやるから、いつまでも可愛がってやれ。
子供役者の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『印度の炭山たんざんの旦那のお媒介とりもちですから、何卒どうぞ末長く白ツぱくれない様に……。』
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
陸奥が近藤長ママの長崎で切腹した知らせの手紙を伏見の寺田屋へ持て来たと書きましたが、コレは伏見薩摩屋敷の誤り、又「大仏の和尚の媒介なかうどで云々」は僕の聞き間違ひで実は粟田青蓮院の寺内
微風の媒介つてで ひとつひとつ湖にたべさせていつた
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
貴公達はもとの事を忘れたのか、物覚えの悪い人たちだ、心得のため云って聞かせよう、貴公達は龜甲屋に奉公中、御新造様に情夫おとこ媒介とりもって、口止に貰った鼻薬をちび/\貯めて小金貸こがねかし
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)