“つて”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ツテ
語句割合
伝手65.9%
12.9%
傳手11.8%
夤縁2.4%
2.4%
便次1.2%
媒介1.2%
手蔓1.2%
通伝1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
周善は伝手つてを求めて、首尾よく荊州城の大奥へ入りこんだ。そして多くの賄賂わいろをつかい、ようやく玄徳の夫人に会うことができた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かくよめれども、国あまた隔てぬれば、いひおくるべきつてもなし。世の中さわがしきにつれて、人の心も恐ろしくなりにたり。
知合から知合を辿たどつて、向柳原の叔母さんのところへ來て、——お前さんに傳手つてがあるちう話を聞いて來たが、錢形の親分さんに逢はせて貰れえ
父の預金帳から盜んで來た金の盡きる日を眼近に控えて、溺れる者の實に一本の藁を掴む氣持で、圭一郎は一人の夤縁つてもない廣い都會を職業を探して歩いた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
かゝる時好きつてを得て往きば、いと面白かるべしといふに、姫の願としいへば何事をも協へんとおもふわれ、幸にボルゲエゼの館の管守、門番など皆識りたれば、そは容易たやすき事なりとて
母方の祖母が何かの便次つてがあって、あたしを下田歌子女史の関係する塾とかに——それが、何処であったのか知らないが、入れたらと言って来たときには
微風の媒介つてで ひとつひとつ湖にたべさせていつた
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
お八重から渡す隠語を手蔓つてに、時と場所とを示し合わせ、お八重の盗み出す田安家の器物を、女猿廻しのお葉は受け取り、秘密の場所へ人知れず隠し、今日に及んで来たのであった。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
わたしは是よりすぐに又其浅草の氷屋で何う云う通伝つてを以てお紺を雇入たか、誰が受人だか夫を探し又愈々築地に居る母とか何とか云う者が有るならそれも探し又
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)