“でん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:デン
語句割合
伝37.5%
殿29.2%
田11.1%
傳9.7%
電8.3%
甸1.4%
粘1.4%
臀1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清濁(せいだく)あわせ呑(の)む、という筆法で、蜂須賀小六(はちすかころく)の一族をも、その伝(でん)で利用した秀吉が、呂宋兵衛に目をつけたのもとうぜんである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此大墓石の傍(かたはら)に小い墓が二基ある。戒名の院の下には殿(でん)の字を添へ、居士の上には大の字を添へた厳(いかめ)しさが、粗末な小さい石に調和せぬので、異様に感ぜられる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「それよ。女性(にょしょう)すら、そう思うか。新田ノ庄はわが家の祖が拓(ひら)いたもの。北条殿の御代(ぎょだい)以来は、一田(でん)の領土も貰ってはいない」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第(だい)二には、偉(えら)い婦人(ふじん)の傳記(でんき)である。從來(じうらい)、婦人(ふじん)の讀物(よみもの)といへば、ジヤン・ダーク傳(でん)とか、ナイチンゲール傳(でん)とか、さういふものを推薦(すゐせん)する人(ひと)も少(すくな)くない。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今は恐ろしき沈黙はすでにとく破れて、雷鳴り電(でん)ひらめき黒風(こくふう)吹き白雨(はくう)ほとばしる真中(まなか)に立てる浪子は、ただ身を賭(と)して早く風雨の重囲(ちょうい)を通り過ぎなんと思うのみ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
野性は驕(おご)るに早い。そして従前の敗北はすぐ忘れている。それに新しく連邦九十三甸(でん)の加勢を得ているので、闘志満々だった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛮邦八境九十三甸(でん)の各洞長(どうちょう)へ向って、彼は檄(げき)を飛ばし、使いを馳せ、かつ金銀や栄位を贈って、こう触れ廻した。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一陣の罡風(こうふう)送春を断す 名花空しく路傍の塵に委す 雲鬟(うんかん)影を吹いて緑地に粘(でん)す 血雨声無く紅巾に沁(し)む 命薄く刀下の鬼となるを甘んずるも 情は深くして豈(あに)意中の人を
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
マアガレットは湯槽の細くなっている方の底へ鼻を押しつけて、臀(でん)部を湯の上へ突き出して、ちょうど回教徒の礼拝のような恰好(かっこう)で死んでいた。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)