“重囲”のいろいろな読み方と例文
旧字:重圍
読み方割合
じゅうい83.3%
ちょうい16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
醤買石は、生命からがら、怒濤どとうのような敵の重囲じゅういを切りぬけて、ビルマ・ルートへ逃げこむという騒ぎを演じた。
鉄火てっかとはいえ、女の手だけでどうしてあの重囲じゅういを切り抜けて、ここにこうして、今つづみの与吉を、なかば色仕掛いろじかけで柔らかい捕虜とりこにしようとしているのであろう。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
西京丸また危険をのがれて圏外に去らんとし、敵前に残されし赤城は六百トンの小艦をもって独力奮闘重囲ちょういいて、比叡のあとをおわんとす。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
今は恐ろしき沈黙はすでにとく破れて、雷鳴りでんひらめき黒風こくふう吹き白雨はくうほとばしる真中まなかに立てる浪子は、ただ身をして早く風雨の重囲ちょういを通り過ぎなんと思うのみ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)