“ちょうい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チョウイ
語句割合
蝶衣23.1%
重囲7.7%
弔慰7.7%
彫闈7.7%
暢意7.7%
朝威7.7%
潮位7.7%
腸胃7.7%
重衣7.7%
釣意7.7%
長囲7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仔細しさいは語らずただ思い入ってそう言うたが、実は以前から様子でも知れる、金釵玉簪きんさぎょくさんをかざし、蝶衣ちょういまとうて、珠履しゅり穿うがたば、まさ驪山りさんに入って、相抱あいいだくべき豊肥妖艶ほうひようえんの人が
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
西京丸また危険をのがれて圏外に去らんとし、敵前に残されし赤城は六百トンの小艦をもって独力奮闘重囲ちょういいて、比叡のあとをおわんとす。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
今は恐ろしき沈黙はすでにとく破れて、雷鳴りでんひらめき黒風こくふう吹き白雨はくうほとばしる真中まなかに立てる浪子は、ただ身をして早く風雨の重囲ちょういを通り過ぎなんと思うのみ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
いまはその琦君も世を去ったことゆえ、もうこの荊州は、呉へお返しあるべきでしょう。——実は、弔慰ちょういをかねて、そのことも取りきめて参れと、主君から申しつけられて来たわけですが
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の胆の小なる芥子けしの如く其の心の弱きこと芋殻の如し、さほどに貧乏が苦しくば、いずくんぞ其始め彫闈ちょうい錦帳の中に生れ来らざりし。破壁残軒の下に生をけてパンをみ水を飲む身も天ならずや。
プーシキンの短篇『スペードの女王』の一節であるが、原文は極めて凝縮されながら、しかも平明暢意ちょういのプーシキン一流の達文である。訳者の心は専らこれらの特質を写すことに注がれた。
翻訳遅疑の説 (新字新仮名) / 神西清(著)
『が、朝威ちょういを振わなければ、人民が伏すまいし』
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それにつれ、鎌倉中の人口の潮位ちょういも激減していよう。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どうもしようがないな。腸胃ちょういが悪いんだろう、宝丹ほうたんでも水にいて飲ましてやれ」
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
羅綺らき重衣ちょういたるなさけなきを機婦きふねた
谷は幽寂である、山女魚ひとりが、淋冷りんれいを破って、水面に跳躍する。なんと、人の釣意ちょういをそそるではないか。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
「あとは、長囲ちょういになろう。おことまかしておく」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)