“安”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
やす71.6%
やすん8.0%
いずく3.5%
いづく3.0%
あん2.5%
いづ2.0%
やすら2.0%
いず1.0%
いずくん1.0%
やすらか1.0%
(他:9)4.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“安”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.3%
歴史 > 伝記 > 個人伝記3.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
自らをすゝんで犧牲にすることは、決して自らをころすことではなかつた!と私はこの頃さう思つてやすんじてゐます。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
そっと御堂おどうなかはいってみますと、お二人ふたりはまくらをならべたまま、それはそれはやすらかに
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
されど此間我胸中には、猶少しの寺院教育のかす殘り居たれば、我も何となく自らやすんぜざる如き思をなすことありき。
二年近い旅から帰って、抽斎はつとめて徳に親んで、父の心をやすんぜようとした。それから二年立って優善やすよしが生れた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
大老これを上につかさどり、間部これを下にたすくるに非ざるよりは、天下の事、いずくんぞここに至らんや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
象山また復書を持ちて夷国に到らんと欲す、則ち曰く、「微臣別に謀を伐つの策あり、いずくんぞ風船を得て聖東ワシントンに下らん」と。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
彼等は彫琢てうたくしたる巧句を得べし、然れども妖魅せられざる前の巧句は人工なり、いづくんぞ神霊に動かされたる天工の奇句を咏出する事を得んや。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
思想と恋愛とは仇讐なるか、いづくんぞ知らむ、恋愛は思想を高潔ならしむる嬭母じぼなるを。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
タメルランののち哈里ハリ(Hali)雄志ゆうし無し、使つかいあんに伴わしめ方物ほうぶつこうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ふと隙漏すきまもる光に屋内をうかがうと、を囲める親子四、五人、一言だもかわさずぼんやりとしてあんむさぼっていた。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
国民よ少しく省みよ、爾の中に爾の生気あらば、爾の中に爾の希望あらば、爾の中に爾の精神あらば、いづくんぞ此の婚嫁によつて爾の大事を決せんとするを要せむ。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
而シテ今いづクニカ在ル哉、いはンヤ吾トなんぢ江渚こうしよノホトリニ漁樵ぎよしようシ、魚鰕ぎよかつれトシ、麋鹿びろくヲ友トシ、一葉ノ扁舟へんしゆうニ駕シ
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
斯様かように打ち興じた後、白地の浴衣ゆかたに着換えて、新らしい小掻巻こかいまきの下にやすらかな手足を横たえた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
室香はお吉にいてより三日目、我子わがこゆだぬるところを得て気も休まり、ここぞ天の恵み、臨終正念しょうねんたがわず、やすらかなる大往生
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
神州の地に生れ、皇朝の恩をこうむり、内は君臣の義を失い、外は華夷の弁をわすれば、学の学たる所以ゆえん、人の人たる所以、それいずくにりや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その森林は今いずくにる。
上高地風景保護論 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
其の胆の小なる芥子けしの如く其の心の弱きこと芋殻の如し、さほどに貧乏が苦しくば、いずくんぞ其始め彫闈ちょうい錦帳の中に生れ来らざりし。
年少いずくんぞ能く仙を慕わざらん
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
もしも、ふいと此の屍體を見たならば、誰にしたツて、おだやかに、やすらかに眠ツてゐるものとしか思はれぬ。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そして何時の間に家へ歸ツたのか、翌朝眼を覺して見ると、不思議や自分は何時もの室でやすらかに寢てゐた。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「——一杯ノ水、イズクンゾ薪車シンシャノ火ヲ救ワン」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
古言にもある。主ニソムイテ盗ミヲナスイズクンゾ期スベケンヤ——と。黄蓋いま、深恨断腸しんこんだんちょう、三代の呉をそむいて麾下きかに降らんとするにあたり——もし日限を約して急に支障を来し、来会の日をたがえたなら、丞相の心はたちまち疑心暗鬼ぎしんあんきにとらわれ、遂に、一心合体の成らぬのみか、黄蓋は拠るに陣なく、帰るに国なく、自滅の外なきに至ります。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岩下或は渓間に一小屋せうおくを構臼を長柄杵ながえぎね(大坂踏杵ふみきね也)を設け、人のふむべき処にくぼみをなして屋外に出す。泉落て凹処降る故、たちまち水こぼる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
なんぞ武器などの入り候べき、
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
一時のつけ元気で苦しさをまぎらかしたのも、姑息こそくやすきぬすんでわずかに頭を休めたのも月末という事実問題でひとたまりもなく打ちこわされてしまう。
去年 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
会沢伯民は、いみなやすし、通称正志斎とも言はれた。東湖その他の水戸学者の稜々たる野性ぶりとは違つて、温厚篤実、心の底からの学者肌の人であつた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
「いやその安価やすいのが私ゃ気にわんのだが、先ず御互の議論が通ってあの予算で行くのだから、そうやすっぽいてすりの倒れるような険呑けんのんなものは出来上らんと思うがね」と言って気をえ、「其処そこで寄附金じゃがおおきな口が二三ふたつみつ残ってはいないかね?」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
やっさん、なにぼんやりしとるとかい? 花見のやりなおしじゃ。こっちに、おいで」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
——此人アルトキハ陣中自ラ重キヲナシ、将卒モミナ何トナクヤスンジケリ。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)