“欄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てすり45.7%
らん40.4%
おばしま9.6%
わく2.1%
かこい1.1%
をり1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
岸を離れて見上げると徳二郎はてすりつて見下ろして居た。そして内よりはあかりが射し、外よりは月の光を受けて彼の姿が明白はつきりと見える。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
頼朝は、らんへ出ると、肺にいっぱいの大気を吸った。まだうす暗いが、空は落着いて、美しい晴空が、天の一角から澄みかけていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この芝生の上にやはり乳白な大理石のいしだたみを敷いて、両側におばしまを立てた美しい遊歩道がうねうねと曲折しながら続いているのです。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
したがひし式の女官は奥の入口のしきいの上まで出で、右手めてたたみたるおうぎを持ちたるままに直立したる、その姿いといと気高く、鴨居かもい柱をわくにしたる一面の画図に似たりけり。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
たしかに右の方のかこいの中に寝かしてあって、砲弾は左の方で破裂したんですから、死ぬるわけがないと思いますが、もう一人の産婦も同じようなことを云い張るので
二人の母親 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
わが蒼ざめて裸なる二の魂の中にみし怒りには及ばじ、彼等は恰もをりを出でたる豚の如く且つ噛み且つ走れり —二七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)