“勾欄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうらん86.8%
てすり10.5%
おばしま2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは十じょうほどの平座敷で、上段はなく、三方に丹塗にぬり勾欄こうらんのある廊をまわし、坐ったままひろい展望をたのしむことができた。
こんなうわさをしているが、窓の上高く、三階の勾欄てすりのあたりを見上げた時、何かこの晴れ渡った白骨温泉場の空気の底に、抜け穴があって、張りきったものが
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
項羽は無聊に堪へ兼ねて高殿の勾欄おばしまから、無辺に霞む遠近おちこちの景色を眺めて居た。あたゝかい小春日の日光に、窓下の梧桐きりの葉末までが麗はしく輝いて見えた。
悲しき項羽 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)