“粉壁朱欄”の読み方と例文
読み方割合
ふんぺきしゅらん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀杏は黄葉こうようの頃神社仏閣の粉壁朱欄ふんぺきしゅらんと相対して眺むる時、最も日本らしい山水をす。ここにおいて浅草観音堂の銀杏はけだし東都の公孫樹こうそんじゅ中のかんたるものといわねばならぬ。
絶佳ぜっか明媚めいび山水さんすい粉壁朱欄ふんぺきしゅらん燦然さんぜんたる宮闕きゅうけつうち、壮麗なる古代の装飾に囲繞いじょうせられて、フランドル画中の婦女は皆脂肪あぶらぎりてはだ白く血液に満ちて色赤く、おのが身の強健に堪へざる如く汗かけり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)