“囲繞”のいろいろな読み方と例文
旧字:圍繞
読み方(ふりがな)割合
いにょう49.4%
とりま22.9%
いじょう13.3%
とりかこ4.8%
ゐねう3.6%
かこ2.4%
とりまい2.4%
いぎょう1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“囲繞”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.5%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
私達の教室は八重桜の樹で囲繞いにょうされていて、三週間ばかり前には、丁度花束のように密集したやつが教室の窓に近く咲き乱れた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
四方岩石に囲繞いにょうされた彼の持ち城苗木城はその構えこそ小さくはあったがその巧妙なる縄張りによって難攻不落と称されていた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あの御堂を囲繞とりま鉄柵てっさくの内には秋海棠しゅうかいどうに似た草花が咲き乱れていたことなぞをも話した。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
はたして提灯を先に立て一団の人数が粛々と駕籠を囲繞とりまいて練って来たが、例によって門がギーと開くとスーッと中へ消え込んだ。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
或一事を行う度に生活の中心がその一事に移動して焦点を作り、他の万事は縁暈えんうんとしてそれを囲繞いじょうしている。
母性偏重を排す (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
そのお祖師様やお祖師様を囲繞いじょうしている大智識達の作ったこれらの句は、たしかに俳句の大道を指示したものとしてみることができるのであります。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
そうして夫れは事が破れて、江戸は品川八ツ山下の御殿で、多くの捕吏ほり囲繞とりかこまれ、腹を掻っ切ったその時まで、彼の心を捉えたのである。
首頂戴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「へい左様でございますよ。……それから、侍を囲繞とりかこんで、霊岸島の方へ行きましたので」
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
余が大臣の一行に随ひて、ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞ゐねうせしは、巴里絶頂の驕奢けうしやを、氷雪のうちに移したる王城の粧飾さうしよく
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
渠は斯の如く人間の最上府を囲繞ゐねうして、而して人間の結托せる社会を鎮護せり。
思想の聖殿 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
『それで襲うたのは、あの公園に囲繞かこまれておる別荘か?』
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
納屋の壁には、鋤だの鍬だの鎌だのの農具が立てかけてあり、地面には、馬盥ばだらいだのふいごだの稲扱いねこきだのが置いてあったが、そのずっと奥の方に、裸体はだか蝋燭が燃えており、それを囲繞かこんで、六人の男が丁半しょうぶを争っていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いつも見慣れている人間とは、城主の様子が違っているので、最初彼らは不思議そうに、グルリを囲繞とりまいて眺めていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「病気の癒ったお方には、私は用はございません。私を囲繞とりまいてくださるな。向こうへ行ってくださいまし。そうしてお働きなさいまし」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我々青年を囲繞いぎょうする空気は、今やもうすこしも流動しなくなった。