囲繞とりまい)” の例文
旧字:圍繞
「病気の癒ったお方には、私は用はございません。私を囲繞とりまいてくださるな。向こうへ行ってくださいまし。そうしてお働きなさいまし」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いつも見慣れている人間とは、城主の様子が違っているので、最初彼らは不思議そうに、グルリを囲繞とりまいて眺めていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
紋章はみんなちがっていた。三十枚が三十枚ながら、別々の紋章を持っていた。貨幣の縁を囲繞とりまいているのは、浮彫にされたローレルの葉で、その中に肖像が打ち出されてあった。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)