“いぎょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
異形89.1%
偉業3.1%
易行3.1%
遺業3.1%
囲繞1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
早や内へ入るものがあって、急に寂しくなったと思うと、一足おくれて、暗い坂から、——異形いぎょうなものが下りて来た。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……火焔かえんのなかを突切って、河原かわらまで逃げて来ると、そこには異形いぎょうの裸体の重傷者がずらりと並んでいる。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)
その碩徳せきとく偉業いぎょう、宇宙に炳琅へいろうとして内外幾多の新聞みな口をきわめて讃称さんしょうし、天下の人の熟知じゅくちするところ、予が喋々ちょうちょうを要せず。
人生の偉業いぎょう成らざらん。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
今人がその小根薄識をもってたとい力を励まして難行するとも、なお古人の易行いぎょうには及ばないのである。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
これは、「忘れられぬぞあのことを、」と申す方が弥陀の方より与え給う信心を現すのみか、本願をよろこぶ貌もあり、ずんと当流易行いぎょうの道にかなうことである。
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
清盛が生前に宋船との交易をはかるため、各地に扶植ふしょくしておいた造船力とか水路の開拓とかいう遺業いぎょうが、今、入道の子孫の没落にあたって大きくものを云って、内海から九州まで、制海権をようしている。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、三法師君は、まだきわめて幼少であったため、もっぱら信長の遺業いぎょうを左右し、後見人こうけんにんとなっている者はすなわち、ここ、にわかに大鵬たいほうのかたちをあらわしてきた左少将羽柴秀吉さしょうしょうはしばひでよし
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我々青年を囲繞いぎょうする空気は、今やもうすこしも流動しなくなった。