“異形”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いぎょう75.6%
いぎやう16.3%
いぎよう2.3%
いげう1.2%
いけい1.2%
ゐぎやう1.2%
ゐげう1.2%
イギヤウ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを廻わって異形いぎょうの者ども踊っておりましたれば、息を殺して眺めおりますると、楠の木の幹おのずと割れ立ち出でましたるが鬼王丸。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
こんな事を、二人で話してゐる内に、やがて、丫鬟あくわんの案内で、はいつて来たのを見ると、せいの高い、紫石稜しせきれうのやうな眼をした、異形いぎやうな沙門である。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
にはかきびすかへして急げば、行路ゆくての雲間にふさがりて、咄々とつとつ何等なんらの物か、とまづおどろかさるる異形いぎよう屏風巌びようぶいは、地を抜く何百じよう見挙みあぐる絶頂には、はらはら松もあやふ立竦たちすくみ、幹竹割からたけわり割放さきはなしたる断面は
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
(一)の神佛しんぶつはまとものものもあるが、異形いげうのものもおほい。そして神佛しんぶつ往々わう/\種々しゆ/″\變相へんさうするからこれわかつて正體しやうたい權化ごんげの二とすることが出來できる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
是等これら土偶の素面ならざる事は面部輪廓の隆まりと兩眼りやうがん及び口の部の異形いけいとに由つて推知すゐちするを得れど、一
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
旗赤き異形ゐぎやうれつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こと面倒めんだうおもはゞ、昔話むかしばなし海賊船かいぞくせん戰術せんじゆつ其儘そのまゝに、するど船首せんしゆ眞一文字まいちもんじ此方こなた突進とつしんきたつて、に/\劍戟けんげき振翳ふりかざせる異形ゐげう海賊かいぞくども亂雲らんうんごと甲板かんぱん飛込とびこんでるかもれぬ。
畢竟卵や殻は、他界に転生し、前身とは異形イギヤウの転身を得る為の安息所であつた。蛇は卵を出て後も、幾度か皮を蛻ぐ。茲に、這ふ虫の畏敬せられた訣がある。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)