“屏風巌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びょうぶいわ50.0%
びようぶいは50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘の白いあごの少しばかり動くのを、甘味うまそうに、屏風巌びょうぶいわ附着くッついて見ているうちに、運転手の奴が、その巌の端へ来て立って、沖を眺めて、腰に手をつけ、気取ってるでしゅ。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神職様かんぬしさま小鮒こぶなどじょうに腹がくちい、貝も小蟹こがにも欲しゅう思わんでございましゅから、白い浪の打ちかえす磯端いそばたを、八よう蓮華れんげに気取り、背後うしろ屏風巌びょうぶいわを、舟後光ふなごこうに真似て、円座して……翁様おきなさま
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
にはかきびすかへして急げば、行路ゆくての雲間にふさがりて、咄々とつとつ何等なんらの物か、とまづおどろかさるる異形いぎよう屏風巌びようぶいは、地を抜く何百じよう見挙みあぐる絶頂には、はらはら松もあやふ立竦たちすくみ、幹竹割からたけわり割放さきはなしたる断面は
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)