“何等”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんら82.4%
なにら10.6%
なんとう2.4%
いずれ1.2%
どん1.2%
なに1.2%
なん1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何等なんらえぬ、可懐なつかしい、おとなしやかな風采とりなりで、羅紗らしや角袖かくそで外套ぐわいたう
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我々の方はすっかり覚悟は出来ているんだから、たとえ万一ここでばったりと大納言にぶつかったとしたって何等なんら狼狽ろうばいすることはない。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
もしも、私にこんなことがあったら、何等なんら悲劇のともなわない恋愛などと口にしていてもしんではひどいかしゃくを感じるのはあたりまえの事だ。
恋愛の微醺 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
およそ市中において、自分を呼棄てにするは、何等なにらの者であろうと、且つあやしみ、且つ憤って、目をとがらして顔を上げる。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何等なにら關係くわんけいはなくとも、かる記事きじんだひと多少たせうこゝろうごかすであらう。
当主格之助などは、旧塾に九人、新塾に十余人ゐるひらの学生に比べて、ほとんど何等なにらの特権をも有してをらぬのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「しかし、そりやさうとして、なんとかくじがあたらないものかな? 今の僕達ぼくたちには何等なんとうだつてかまはないんだ。ねえ、さうだらう?」
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「あの釦を押すな、すると書記の前の箱ん中の豆電燈に明しがつくんや。豆電氣はこつちからは見えんけどな。電氣は赤と白とでな、これは本葉と中葉とを區別するんぢや。その前には等級板があるけに、明しがつきや、こりや本葉の何等なんとうぢやこりや中葉の何等ぢやといふことがわかるんや。」
続生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
つまり貴郎の云おうとするところは、作家が評論を兼ねるということは、往々失敗を招くので、それで避けたというのでしょう?」問「まあ然う云った所です」答「もう一つ突っ込んで云いますと、作家が何等いずれか説を建て、それが不幸にも間違っていたり、あるいはひどく古かったり
大衆文芸問答 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
尤も、今の内は唯お勢を戒めて今までのように文三と親しくさせないのみで、さして思切ッた処置もしないからまず差迫ッた事では無いが、シカシこのままにして捨置けば将来何等どん傷心恨かなしい事が出来しゅったいするかも測られぬ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
何等なにをかこれ菩薩、にゅう不二法門という。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
見ると、何等なんの記憶に苦むということも無いような顔付をして、乳呑児の頭の方へ無心に母らしい手を延ばしながら、静かに横に成っていた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)